ピアノ奥義と合気道講習と

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夜になっての更新、誠に申し訳ない。言い訳をすると、久しぶりに朝まで飲み明かしてしまって、とても書けなかったのだ。


東京代々木界隈にあるHAKUJU HALLという小さいながらも最高の音響を備えたホールに、高校の同級生、ピアニストの塩谷”SALT”哲のピアノソロコンサートを聴きに行く。
同級生だから持ち上げると、このピアニストは、ジャズからポップスからクラッシックといったジャンルに縛られることなく、幅広く「音楽」の楽しさ、豊かさを表現できる愉快なアーティストだ。またピアノフォルテってくらいで、このピアノという楽器は小さい音から大きい音まで、またその音色、音質、本当に表現力が豊かなものだとつくづく感じた。
今後、同ホールでしばらく月イチでコンサートがあるみたいなので、ぜひ一度いかが?楽しいよ。
 → リンク(SOGO)
で、コンサートが終わった後、塩谷と「軽くメシ」のつもりが楽しくなっちゃって「ぐいっと飲み」になっちゃった(笑)。まあいろいろと貴重な話を聞けたので、ほんの少しピックアップしてみる。

・ピアノの鍵盤は、低い音でも高い音でも同じ作りになっているから、どんなに高い音でも叩けば出る。だけど他の多くの楽器ではそうはいかない。トランペットで一番高い音を出そうとすれば、もう一所懸命苦しい思いをして出すし、ギターなどの弦楽器でもフレットの幅がせまくなって指使いが苦しくなるし、例えば歌だって最高音を出そうと思えばありったけの技術を振り絞らなければ出ない。だからピアニストでも真ん中の音を弾く時よりも、高い音を弾く時の方がそれ相応の気合いを込めて叩くべきで、そうじゃないピアニストは信じられない(笑)。
・譜面にとらわれず即興で弾く時は、「熱いハート」で感情をぶつけて行きながら、同時に「クールな頭」で自分を俯瞰し、行き先を制御できないといけない。これはなかなかできないことだが、素晴らしい演奏ができた時は、必ずこれができている。
・現在技術的なテーマとして、「脱力」がある。弾き方ひとつで様々な音色に変化させることができるが、ムダな「力み」があると、思ったとおりの音が出せなくなってしまう。必要な時に必要な分だけ力を加えられるかが重要。「脱力」ほど難しいものはない。

まあ他にも興味深い話はいくらでもあったんだけど、その道の達人から極意を聞くのは実に面白いものだと思ったワケ。
その他、バカバカしいヨタ話や、それぞれの身のまわりの話などにも花が咲き、夜も明けて電車が動いてから帰宅。死んだように眠る。もうこういう遊びをするにはトシがいきすぎたかな(笑)。夜になっての更新、かたじけない。
それでね、虎ネタをスポーツ紙サイトであさっていたら、合気道の達人を講師に迎えて、講習を行うという記事(デイリー)に関心が向いた。なんでも南社長曰く、91年秋キャンプで同様の講習を行ったら92年にマイク仲田がブレークしただとか。確かに92年は突然変異的にチームがグッと強くなったけれど、その後はフロントの下手もあって一気の「暗黒街道」(笑)。まあ他球団でも取り入れていたりするようなので、良いと思うことはどんどんやったらよろしい。
そこで合気道ってどういうものだろうと、まあとりあえず概略はウィキペディアあたりでサラッと読んでみようと思ったのだ。そうしたら、これがなかなか面白い。
「通常考えられるような腕力や筋力の使用は、逆に体に無用の緊張を生じさせてスムーズな呼吸力や合気の発揮を妨げ、相手の抵抗を招くとして戒められる。このため『脱力』ということが特に推奨される」
おお、これは昨日塩谷から聞いたピアノの極意と同じではないか。そしてこれはきっと投球の極意でもあり、打撃の極意でもあるのだろう。あるいはありとあらゆる芸術やスポーツや技術の極意なのかも知れない。タイガース選手にも何かピン!と来るものがあると良いね。
まあそんなこんなで、とりとめもなく今日はおしまい(笑)。

コメント

  1. あーちゃん より:

    以前、「驚異的な業界視聴率」(by M小宮山)を誇った科学的スポーツ番組「NANDA!?」で、古武術をテーマにした放送がありました。あの桑田真澄を指導した先生が、「日本人にあった体の使い方」を指導してました。年齢50歳代体重60kg代の先生が、柔道100kg級の選手をひっくり返すわ、プロボクサーのパンチを手で捕まえるわ、Jリーガーのチャージをひょいっとかわすわ、すさまじかったです。
    あの先生をキャンプにお呼びしたら、みんな桑田なみにフィールディングがうまくなるかも!? と思ってたんですが、そうか、合気道の先生で来ましたか。「脱力」ってのは古武術でも重要視される基本らしいので、今後に期待しましょう。
    ホークスの高野先生(陸上短距離)といい、最近、異競技のノウハウを取り入れるチームが増えてきたのは嬉しいことです。

  2. タイガースポリマー より:

    昨日(今日)は楽しい「飲み」だったご様子。
    でも、いくつになってもたまには朝まで痛飲したいものです。
    歳をとってくると、途中で寝ちゃう様になるのですが...

  3. 洋上道三 より:

    桑田選手が師事してた古武術の甲野善紀先生とか呼んだら面白そうですね。
    たしか2002年はその先生から身体操作のヒントを得て、結構活躍してましたね。

  4. 西田辺 より:

    あはは、楽しい夜だったようで。
    夕方になっても更新されてなかったので、何事かと心配しちゃった(笑)
    どうにもここ数年、同年代の人間と飲んでても楽しいのは変わらないんですが、
    途中から無意識にアクセルよりブレーキを踏む感じになってしまいます。
    あと、健康の話題が多くなる(笑)
    草野球の他に去年からスローピッチソフトボールなるものを
    始めたという話で、周囲を磨きのかかった野球バカとして
    呆れさせています。
    脱力。
    野球の例えで言うと、投球のリリース時、バッティングの
    インパクト時以外の補助動作はなるべく余分な力は不要。
    その余分な力は力みを生み、必要なスピードや正確性を
    損なう結果になる。
    分かっちゃいるんですけどねぇ(笑)

  5. とらたとう より:

    youtubeで、合気道を検索してみると、伝説の師範の試技がでてきてとても面白いですよ。

  6. おかぼん より:

    >「脱力」という極意
    週ベの年鑑号のH川崎選手インタビューで、プロ野球選手には必要なものは体力・技術、でもいちばんだいじなのは「感覚」と語ってましたが、「脱力」は単なる技術というより心・技・体をいかにコントロールするかという感覚レベルなんでしょうね。
    いよいろ実戦、というか練習試合が始まりますが、生き残りをめざす若手投手、野手たちにも、アピールしたい気持ちをうまくコントロールしてね、と言葉をかけたい。
    私は…運動はできないので、「脱力系コメント」をめざしてカンバリマス。意味が違うか(笑)

  7. torao より:

    to あーちゃんさま
    武道や格闘技は、メンタルの部分でも実践的・具体的なものが期待できるように思います。
    to タイガースポリマーさま
    それと「時差ボケ」治すのに時間がかかっちゃうんですよ(笑)。
    to 洋上道三さま
    久保投手コーチが得意の背骨をまっすぐに立つというのも、日本武術の基本に立っているように感じます。
    to 西田辺さま
    もう眠くて眠くて仕方なくて、宣言の上、眠ることにしちゃいました(笑)。
    そうなんですよ、シュッと投げたいし、シュッと振りたいんですけどね、余分な力が邪魔しているんですよね。難しいことです。
    to とらたとうさま
    いろいろ見てみましたよ。面白いですね。思わず近くの道場のことを調べたりしちゃいました(笑)。
    to おかぼんさま
    >…「脱力系コメント」をめざしてカンバリマス。意味が違うか(笑)
    いや、実はその「脱力」も一緒でしょう。オチで脱力させるのも技術が必要ですから(笑)。

  8. でんまん より:

    あはは、やっちまいましたかw
    今度はぜひ「ウラでんまん」お願いします 笑

  9. torao より:

    to でんまんさま
    ウラはどうかわかりませんが、今季は新小岩での活動が増えそうなので、そっちにちょくちょく行くかもでーす。

  10. DIME より:

    懐かしい名前を聞きました、白寿ホール、あそこは好きなんですよねえ、大きさとかちょうどいい。
    リクライニング・コンサートを知人に進められて以来、あそこができた次の年からだからもう3,4年かな。
    格式ばらないでクラシカルな音楽が聞けるのがとても好きです、日本はどうしても形から入ってしまうのか、かしこまらなきゃいけないことが多くて。
    もっと気軽に楽しめればいいし、そんな特別扱いするもんじゃないと思うんですけどね、音楽は音楽でしかないんですから。

  11. torao より:

    to DIMEさま
    始めていったのですが、小さくて良いところでした。塩谷氏も思いつきで、足踏みパーカションを鳴らしたり、口笛吹いていました。
    そうそう、あんな感じなら小規模なクラシックを気軽に行ってもいいなって思いましたよ。

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