岡田野球って何?

スポンサーリンク

レギュラーシーズン最終戦は、岡田監督辞意報道後の第一戦でもあった。


選手たちがどんな顔でこの試合に出てくるのか注目していたが、どうだろう、不思議と平常心を取り戻していたように思えた。
きっと岡田監督に虎ファンのおっさんの顔が戻ったからだろう。赤星が盗塁王に並ぶ三盗を仕掛け、関本がその好スタートに気付かずファールした時、「ああ!今、セーフやったなあ」と、内野席で見ているおっさんと同じ顔をした。
岡田監督は、「チームのためじゃなくて自分のためにやれ」そう平然と言う監督だ。不思議と選手たちは勝手に「チーム優先」の行動をするのだけれど、そうするとそれを見た岡田監督はいつも苦笑いや不快そうな表情を浮かべる。「好きにやったらええ言うとるのに」という顔をする。
チームの勝ちは欲しい、そんなん当たり前やんか勝負なんだから。でもチームを勝たすために個人が犠牲になっていたら、そればっかりだったらやる気出んやん。個人が自分の給料のためにギラギラして、それがチームの成績に繋がって行くのがホントやんか。
会ったこともないし、知り合いでもないので想像で言うだけなのだが、岡田彰布って人は酒を飲みながら、いろんな先輩や後輩のホンネに触れてきた人なんじゃないかと思う。もっとこうしたい、ああしたい、こうするんだった、ああするんだった、飲んだ時にしか言えないような、心の叫びや、憤懣やるかたない思いや、感謝の気持ちや、後悔や…数えられない程の野球選手の真実を、知ったのではないだろうか。グラウンドのことはグラウンドでわかる。だけど人の腹の中にある言葉は、簡単には知られない。岡田監督の野球観は、酒で引き出された選手のホンネに基づいているのではないかと。
5年間の岡田野球で、なんだか面白くて笑っちゃうような試合がいくつかあった。それはたいがい個人記録がからんだ試合だ。みんなが一人の選手の個人記録を意識しながら、みんながその祝賀試合を盛り上げてやろうという試合だ。気合を入れたり、冷やかしたり、笑ったり、おどけたりしながら、その選手のために心を一つにする、そんな試合。
金本の大記録のための試合、下柳の栄誉のための試合、藤川の記録、今岡の記録、新人投手の初勝利、久保田のために、赤星のために、島野さんのために…。そうやって個人に心を集めてチームが一つになる。それが岡田タイガースの特徴のように思う。
だから「岡田監督のために」心を一つにできるだろう。教わったこと、感謝していること、聞いて欲しいこと、伝えたいこと、それを全部残りの試合で表現したら良い。
最少であと2試合。それじゃいくらなんでも少なすぎて寂しいから、できればとりあえずこの日の勝利を加えて11連勝で仕上げて欲しいな。

コメント

  1. なぽー より:

    なんやかんやで実績を残した監督なので惜しむ声があちこちで上がっているが、
    いざ、慰留に成功して。
    来期も監督続行となると、
    「やめんのかい!」
    という声が上がりそうな気がするのは俺だけでしょうか?
    「川藤出さんかい!」
    「ホンマに出すんかいな?」
    の一連の流れのような。
    良くも悪くも”自分の理想”を求めた監督。
    時に”ファンの理想”と離れた事も有ったけどtoraoさんのおっしゃる通り「中にいた人間として見てきた事、感じた事」が"自分の理想"の多くを占めているのでしょうね。
    そういう意味ではやはりファンよりも現実的な判断が出来ていた(かも知れない)のですね。
    前監督の時は動揺が働いてしまったチームですが、今回はクラシリやらその先に集中出来ると良いですね。
    その為の少し早めの辞意表明…に結果としてなったら又「岡田監督待望論」てのが今後起こらないとも限らないし。
    全てが大きな歴史の流れ。
    その場だけの快楽の中途半端なお笑い番組には無いこの厚み。
    野球ファンでヨカッター。

  2. kiki より:

    「岡田野球」とはJFKである。
    それは自身の選んだ選手への信頼と
    ワンポイントよりワンイニング起用。
    今年終盤のYS戦でAJFKが総崩れした時
    「岡田野球」が終わったと思った・・・
    あの場面で「むちゃくちゃしたれ!」が
    言え無かったからだ。
    でも選手には慕われていたとおもいますよ
    裏表の無いストレートな監督でした・・・。

  3. いわほー より:

    良くも悪くもtoraoさん云うところの「岡田の集大成」の年となりましたね。
    デイリーの開発部長の記事によると、岡田監督は今年優勝したら来年はムチャクチャしたるんやという旨の話をしてられたとか。「ムチャクチャ」がどういう意味を指すのか分かりませんが、私が想像するに、今年の優勝を一区切りとして、来年、ラストイヤーと位置づけて今まで出来なかったことを総ざらいして後任にバトンを譲る考えだったのでは?
    来年の「ムチャクチャ」を目にすることは出来なくなりましたが、クラシリで最後の「ムチャクチャ」を見せてもらいたいと思います。

  4. おかぼん より:

    もちろん甲子園球場改修は球団にとって中長期計画に立った大プロジェクトだということは理解できるが、昨夜の中継を見ていて、「岡田監督の最後の試合」が甲子園でできなかった、今年はもうできないという現実はやっぱり寂しいなあと感じた。
    辞意をめぐって、そういえば監督がこんなことも言ってたという記事の中で、クラシリ、日本シリーズを甲子園でやりたいという現場の気持ちが通じていなかったのかな、というような言葉があった。現場の心が分かるフロントであってほしい、という願いもあった。
    でもともかくシーズンは終わった。
    >最少であと2試合。それじゃいくらなんでも少なすぎて寂しいから
    あんまりいいデータじゃないけど、タイガースは、1985年11月、西武球場(当時)で日本一になった日以来23年間、「甲子園球場以外でのポストシーズンゲーム」は1勝もしていないですよね、たしか。
    だからまず1勝。それが未来につながる一歩になると思う。
    気分を変えていこう。
    昨日は、ジャイアンツに勝ったし↓
    http://miyazaki-city-tourism.com/phoenixblog08/2008/10/1012_vs_3.html

  5. トラトラトラ より:

    金本の全試合フルインニング出場の世界記録をストップさせれる監督は、おかだはんしかおらんと期待してたんですがねぇ・・・

  6. tora16 より:

    岡田辞任でよかった。攻撃パターンが少ないのが、長いぺなんとれーすで通用しなかった。前半の時に選手に修正のテーマを与えとけば、黄金時代が築けたよ。交流戦頃から投手陣が,なんとなく不安定さが出てきたよ。原因は打撃陣が、うまく機能しなくなってたね。若い先発投手のち時、早めに点が取れなかったね。広沢も責任あるし、ここ何年もその傾向があったけど。関本を2億円プレーヤーにして、鳥谷に泥臭さを教えてから辞めて。ご苦労さんでした。

  7. じんべえ より:

    岡田監督に責任をおしつけるのはちとかわいそう。80勝以上したんだから、それなりに責任は果たしてる。シーズン途中で電池が切れちゃった根本的な原因は補強不足と若手の伸び悩みでしょ。金本、下柳、矢野の40代トリオに頼る状態が何年も続いていたのに、新外人の野手はスカばっかり。これじゃクビにしたシーツのほうがよほどましだった。今岡も復活しなかったうえに、去年台頭してきた若手に期待しすぎた感も。読売があれだけすごい補強をしたのに比べて、阪神のまともな補強は、結局、新井一人。とにかく打線をパワーアップさせなきゃ話になりません。

  8. 一虎ファン より:

    ポストシーズン、怒涛の10連勝。
    それはV逸の悔しさを払拭して余りある偉業です。
    このタイミングでの辞意表明が、岡田監督の名采配のひとつになることを願っています。

  9. バルたん星人 より:

    岡田監督はもうちょい学習能力があればいい監督にもなれたんでしょうけどあまりにも意固地すぎましたね。自分の采配が裏目にでてるのにもかかわらず意固地になってそれを覆さず致命的に大怪我することもしばしばでした。
    次の監督には適度に頑固で適度に柔軟な思考を持った監督であれば嬉しいです。

  10. 広虎 より:

    現役時代には中村監督に代打亀山を送られてキレてたという話しもあるようですが、やはりベテランのプライドを大切にする方でしたな。
    死球をぶつけられたら王さんにでも喧嘩売っていく姿もたいしたもんでした。
    現役時代からずっとユニホームを脱いでいなかったようですが、しばらく外に身を置かれたらいいんでしょう。
    次呼ばれることがあれば名将復活とか言われるんでしょうな。

  11. 西田辺 より:

    野球が好きで、何より阪神タイガースが好きな大阪のオッサン。
    そこには打算も計算高さもない。
    情が全てに於いて優先する。
    期待に応える結果を残せば、誰憚る事なく満面の笑みを浮かべ、
    思わしくない結果が出れば、本人以上に渋い顔をする。
    決して他人に弱みを見せない気性と、全てを呑み込む親分肌。
    頑固でヘンコで妙に子供っぽさが消えない。
    全てが長所で全てが短所。
    イライラもしたし、歓声も上げた。
    最後は信頼し続けた選手達に胴上げしてもらうだけです。

  12. こじ より:

    監督!CSにむけてあんたの名セリフそのまま返したるわ。
    「心配要らん。思い切って直球を放り込め。打たれろ、むちゃくちゃしたれ。あんたの責任やない、ファンが責任取ったる。」
    「本来の阪神を見せたれ。」
    「あんたで負けたらしゃあないんや。好きなように采配しろ。」

  13. 泰彦 より:

    阪神タイガースが大好きな自分が大好き!   なのを確認するために読んでる、このブログ。 
    負けても、本当かっこいいなぁタイガース、今年の2位って85年と同じくらいかっこいいわ。やめるって言ってもかっこいいな岡田さん。
    CSはまた別よ、ペナントいいもんみせてもろたなぁ、ほんまありがと。