クラシリ2終了

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 セパともにクラシリ2が終了。優勝チームによる日本シリーズとなった。どちらも「勝者」に相応しい勝ちっぷりだった。


 優勝決定直後、敵地で、両軍入り乱れて、負けチーム監督の胴上げとは異例中の異例。野村監督の功績を讃える良いセレモニーだった。それにしても、まだまだ勝負の第一線に立っていたいという気持ちで満ちあふれているというのだから、とにかくお元気(笑)。広い野球界には、野村監督の力を利用したいと考える人などゴロゴロいることだろう。まずはおつかれさまでした。
 ホークスが城島獲りに正式参加ということで、はたしてどうなるのか?ってな感じになってきた(スポニチ)。でも代理人を通じて発したという城島コメントの中の「ホークス、タイガースに迷惑がかからないようになるべく早く決断したい」がまたしても臭いを放っているように感じるなあ。だって、まだまだ他球団の出方を待ったって良いじゃない。それなのにもう早急に「二者択一」で決めるってこと?いや、全然良いんだけどね(笑)。
 岡田はんのBsユニ姿(スポニチ)。記事中、岡田監督の訓辞に「10のうち7しか言わないから、あとは自分で考えてくれ」というのがあって興味深かった。できれば、「(10のうち)7しか言わない(から、あとは)自分で考え(てくれ)」と言って欲しかった(笑)。
 クラシリ2の「6試合制で優勝チームにアドバンテージ1」という決めごとは、待ちぼうけの優勝チームに対して、クラシリ1で勝ち上がって勢いのついたチームが優位になりすぎないようにと考えられたものだ。その根底には、プレーオフによって消化試合が減ってリーグ戦が活性化するのは大いに結構だけど、そのリーグ戦が「予選」になってしまって、2位や3位のチームが簡単に勝ち上がってしまうのは良くない!という考え方がある。そこからすると、2位&3位から勝ち上がるのはそう簡単じゃない現制度は、なかなか上手いことバランスがとれているということになる。
 
 一方、別の考え方もあって良い。現実問題、球団ごとに事業規模の差がある。努力が及ばないような、構造的な格差については、私は本来NPBとしてそれを埋める工夫が必要だと思うが、ともかく現状はそういう動きもないし、「貧富の差」は厳然と存在する。事業規模の小さい球団は、コストパフォーマンスを優先し、若手の育成に注力する必要がある。でも育成というのは微妙なもので、全員が全員、スーパースターに育成完了してしまったら、また収支バランスの問題が発生しかねない。乱暴で大雑把なまとめをすると、事業規模の大小により、その任務の傾向が違うと言うこと。大は「高年俸選手の受け皿」であることが求められるし、小は「常に安くて良く働く選手を育成し続ける」必要に迫られる。もっとも事業規模(というか収益ベース)は決して固定ではないから、その役割も常に変わる可能性はある。しかしすべての球団が事業規模を大きくすることを目標にする必要はないのだ。
 育成し続けることが重要な仕事となる事業規模の小さい球団にとって、「3位からの日本一」は現実的に目指すべきゴールとなる。育成し続けるということは、負け試合の有効活用と切っても切れない関係だからだ。
 事業規模の大小、その多様性を認めて、その上でエキサイティングな競争状態を確保しようという考え方に立てば、3位からの日本一は「あまりあって欲しくないこと」ではなく、「ぜひあって欲しいこと」になると思う。機構がまったく省みてくれない構造的な貧富の差がありながら、編成で工夫をし、育成に注力し、やりくりしながら育った選手を選別し、目標のプレーオフ進出を勝ち取る。プレーオフでは育成など考えずに、一点豪華主義の選手たちが暴れまくって、戦力層の厚い球団にも負けない。そうなれば、3位からの日本一は、至極まっとうなルートであることになる。
 持てる球団は、勝って当たり前のプレッシャーの中で勝てるかどうか。持たざる球団は、アップセットの期待に応えられるかどうか。そういうプレーオフの在り方の方が、私は面白いと思う。

コメント

  1. より:

    おはようございます。SBも城島獲得参戦を表明しましたがまぁ当然予想できたことなどでどうなるかここにきて不安7・期待3ですね。
    とにかく阪神に来てくれることを祈るしかないですね。
    それよりもショックなのはアッチソンの電撃退団しかもデイリーに直接のコメント・・・。
    来期はアッチソンと球児で勝ちを多く拾える計算が一気にお釈迦になりましたね。
    そこで自分でふと思ったことはアッチソンが居なくなることで宙に浮いたままのウィリアムスの処遇がどうなるのかが気になりますね。

  2. torao より:

    あらホントだ!デイリー
    http://www.daily.co.jp/tigers/2009/10/25/0002468096.shtml
    えらいこっちゃ!

  3. 西田辺 より:

    私も今朝デイリー読んでて、アッチの記事で
    城島の件も菊花賞の予想も吹っ飛んでしまいましたわ(笑)
    外国人選手が家族が日本残留を希望しない為に
    退団と言う話は、今更驚く原因でもないけど。
    アッチ一人と言えども、ドラフト戦略や外国人補強、
    投手陣の編成にまで影響が出てきますね。
    ジェフに目処が立たず、アッチまでもとなると…。
    何だか急に逆風が吹いてきましたね。

  4. ジジィ より:

    ジャイアンツ、ファイターズはやはり強かった。日本シリーズは落ち着くべき球団同士の対戦に落ち着いた感じですね。
    城島問題も心配ですが、『中継ぎの要(鉄人)アッチ退団!』のニュースにクラクラしています。ある意味、こちらの引き留めの方が重要に思います。

  5. バースと藤川命 より:

    クラシリのあり方はこれまでもたくさん議論されてきたが、おいらは現行賛成派だ。短距離、長距離、双方が総合的に強いものが真の強者というのは十分納得できる。零細企業が、事業規模の大きい大会社に年間売り上げでは勝てないけど、知恵と情熱で週間売り上げでは勝てるぞ!というのはこの格差社会の中ではとても勇気のでるコンセプトじゃなかろうか。気持ち楽天がんばって欲しかったなあ
    とうはいうものの我がトラ社は、年俸ベースでは大会社のくくりだから、1位通過して受けてたつ立場にならなくちゃいけないんだけど・・・
    さてアッチソン退団 確かにイタ!
    でもよ 鶴、横山 大チャンスじゃん
    手術後の玉置は春無理だけどがんばれ
    民主党も、大臣クラスはオールスター級だけど副大臣クラスには新進気鋭の若手を配置しとるし、うちだってセットアッパーぐらいは、若手でいきましょうや

  6. BUCK-TORA より:

    アッチソンの事を球団はどこまで想定していたんでしょうね?「あるかも知れない」と「寝耳に水」では、その差は雲泥です。
    西田辺さんの仰る通り29日のドラフト戦略からチーム編成まで全て練り直しの必要に迫られますね。
    ジミながら素晴らしい活躍が見られなくなるのは残念です。期間は短くても、みなさんの優良助っ人列伝に記憶される事でしょう、お疲れ様でした。

  7. スーパーエリーバ より:

     アッチソン投手退団、痛過ぎますね。最近のタイガースには珍しい、当たり助っ人でしたね。本音は今期の起用方が不満やったんやろか?とか勝手に想像してしまいましたが、日本の他球団に移籍する訳ではない様なので、少しホッとしました。
     セットアッパーの後釜には、G越智投手の様に、フォークを決め球に使える投手が良いと思います。アッチソンには、これが無かったので、ファールで粘られたり、追い込んでから、あっさり打たれたりするシーンが、割りと有ったと思います。 
     タイガースで、フォークといえば、私は一番に上園投手を思い出します。コントロールも良い方だと思いますし、あと球速を、3、4キロ増す事が出来れば向いていると思います。フォークは真直ぐが走ってこそ効く球ですしね。

  8. ナラノトラキチ より:

    アッチソンのニュース、ここで知りました。
    あのテンポのよいセットアッパーぶりはお見事でした。10球も投げずに3人で片付けることもざらでしたもんね。トイレに小用を足しに行ってる間に相手の攻撃が終わっていて、感動したものです。残念です。なかなかいませんよ、あんな人。
    自前で育てましょう!
    さて、城島取りにソフトバンクが動き出しました。王出馬で。
    これは少々のことでは勝ち目ありませんね。多くの方がご指摘のように古巣に戻るのでしょう。
    短いユメでしたわ(泣)×2

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