虎穴に入らずんば虎児を得ず

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◇5月22日(金)オリックス?阪神1回戦(オリックス1勝、18時、京セラドーム大阪、23433人)     
阪 神 100 000 200?3 
オリク 020 011 31×?8
【阪神】●安藤(3勝3敗) 渡辺 江草 筒井
【オリックス】○金子(4勝3敗) 清水 香月 大久保 S加藤(7セーブ)
[本塁打] 金本10号(神)


 ご覧のとおり阪神タイガースは大変弱い。5連敗で借金7というチームだから、これを「本当は強いのに」とかなんとか言ったところでダメだわな。弱いもんは弱い。
 勝ち負け、打った打たない、抑えた抑えないの結果に対して「強弱」の判定をするのは、簡単だし、正しいと思う。
 しかしなんとも不思議に思う。安藤はちゃんとそこそこ良いところに投げていて、たいした打球じゃないと思ってもそれがヒットになっちゃったりする。ちょっとした緩みで塁を失えばことごとく失点に繋がる。その一方相手投手の投球は、素晴らしい軌跡でここしかないという場所に決まる。これがチームの「強弱」なんだろうが、いったいこれって何なんだ?
 結果を導くメカニズムについて、「なぜ」「どうしたら」をちゃんと考えておかないと、方向性を誤ることになると思うのだ。
 「強いもの」を思い出してみる。突っ走っているチーム、手がつけられない打者、打ち崩しようのない投手、無敵のチャンピオン、大連勝を続ける横綱…。
 「強い」とは、自信に満ちあふれ、失敗することなど考えもせず、最強の相手の最強の攻撃手段にまったくひるまず、積極果敢な姿勢を持っている状態のこと。
 弱いものを思い浮かべてみる。「弱い」とは、自信を失い、勝手に悪い結果を予想し、どうせダメだと諦め、挑戦しなくなること。無難な落ち着き所を探し、「やっているポーズ」を作り、そこに安住している状態のこと。
 すなわち、「強弱」が結果として現れるのは、「強くあるための姿勢」をとり続けているか、それとも「弱くなってしまう姿勢」をとり続けているかによるところが大きいということ。さらにその源を遡って行けば、その姿勢をキープするために必要な、思考・思想を持っているかどうかが重要だということ。
 自分の弱さを知り、相手の強さを知る。いつでも狙われる、自分のもっとも弱い部分を強化し、相手の最強の武器を打ち砕く。「なにくそ、負けるもんか」そう強く誓って、ファイティングポーズをとり続けるしか道はない。正しく把握し、分析し、それをやらせながら、戦力の有効活用して行くしか道はない。その思想がなければ、どんな最強の武器を与えたって、どんな無限の可能性を与えたって、気がつけば無力化しているだろう。
 安易な思考と姿勢でチームは決して強くならない。それは「外国人補強」にも「若手起用」にも同じように言える。思想があって、その思想が姿勢を取らせて、その姿勢を取り続けることによって、何らかの結果が出る。それでもその結果は時の運に左右されながら出たり出なかったり。だからこそ勝負の世界は厳しいと言われるのだ。
 本当に欲しいものは、決して無難なエリアに落ちてはいない。自分がしんどいと感じるところ、辛いと思うところに踏み込まなければ手に入らない。
 経営に求めることは二つ。真弓監督の思想を質すこと。そしてその思想を支持したのなら、それを実現するのに必要な後押しを全力ですること。
 真弓監督に求めるのはただ一つ。自分の思想を常に行動に示し、それをひたむきにやり続けること。他にはなにも要らない。
 「虎穴に入らずんば虎児を得ず」虎児は己の内にある。

コメント

  1. Yalkeys より:

    映像では見ていなかったのですが、あとで結果を知って、ガックリでした。
    "チャンスで林"、これは今のタイガースにとって,願ったもない場面です。仮に結果が出なくても・・・
    その林に"絶不調の今岡"を代打に。これは奇をてらった作戦と言われても仕方が無いと思います。仮に結果がヒットだったとしても・・(その時は"さすがは今岡や"と言いそうな自分が情けないです。)
    最下位を争うベイの打線の大爆発・・ホントにうらやましいです。

  2. ジジィ より:

    監督のちょっとした采配ミスや、ポテン&ベースに当たる不運なタイムリーで「不運」「ツキがない」「本当は弱くない」とか思っていましたが、これが『弱い』って事なのですね。
    真弓監督、林に代打今岡の場面など、相手監督が「思うツボ」の「お人よし采配」に見えて仕方ないのですが…

  3. 熊虎 より:

    昨日の試合の「あの場面」といえば、やはり林に変えて今岡の代打併殺打のところだと思いますが、ただしポイントは敢えて言えばその前に相手が左のサイドスローに変えてきたということでしょう。僅差で回の押し迫った林の打席で好投の先発投手を変えてあのタイプの投手を出すのは大石監督流の詰め将棋でしょう。
    遠山、ジェフの例を出すまでもなく左打者があのタイプを打つのは限りなく低い確率になると思います。
    今岡にしてもレフトへホームランスイングではなくインサイドアウトの理にかなったスイングの軌道でライトへ大飛球のファールと強い当たりのセカンドゴロ。間違っちゃいない。間違っちゃいないけど結果が出ない!
    いや、ほんとにこれがつらいですね。今は今岡以外の右の代打、誰かいましたか?
    あの場面で林をそのまま立たせるのはあの場面での消極策ですが、もう一度打席が廻ってくるコトが予想されるんで「思いっきり行ってこい」でそのまま出すのもアリだと思います。

  4. より:

    林に代打今岡は・・・・。
    最近というかずっと打ててない今岡と、つい先日ホークスの守護神から2日連続打ってる林。
    いくら対左と言っても今岡は左すら打ててないんだから、左右病発動させるより単純に今どちらの状態がいいかを考えて欲しかったです。
    どうしても右の代打が出したかったなら藤原でいいのでは。もちろん藤原だったら打ててただなんて思いませんが、下で3割後半打って上がってきたんだからベンチ置いといても調子下降するだけでしょう。
    少なくとも今岡の状態よりは藤原の方が打つ可能性僅かでも高いと思う。去年もファームで2割だった今岡が今下で藤原と同じ3割打てるとは到底思えないので。
    というか今岡は昨日の1打席の結果だけで言うわけじゃなく、もうそろそろ決断下す時に来てるのではないでしょうか。
    林の打席を犠牲にし攻撃の勢いを断ち切ってまで今岡起用したのは、その決断をする為そして新たに次へ進む為のものだったと信じたい。
    今岡は03,05の優勝立役者の1人なのは紛れもない事実ですが、その働きについてはちゃんと高額年俸を与え、おまけにその後4年は全然働いてないにも関わらず計10億近くの年俸を貰っています。
    岡田前監督もこの3年充分チャンスは与えてきました。それでも打てないまま・・・。要するに今岡は4年間延々と「不調」なのではなく、悲しいかな「衰え」=限界なんです。
    いい加減フロントや現場もその事実から目を背けるのはやめて、その打席を若手への経験の場に切り替えていかないと、チームはいつまでも停滞したままで一歩も前に進めません。

  5. kiki より:

    チームがこういう状態の時は、ラッキーボーイの出現に期待するしかないのかな・・・
    2007年の「鳴尾浜ボーイズ」は鮮烈でしたもの。
    2軍の整備が遅れていて、更に早くも1軍がパンク状態じゃどうにもならんか。
    監督の「何かきっかけが・・・」発言、それ考えるのがお仕事なのに!と思う。

  6. りさでる より:

    「真弓さんの思想」
    走塁死をどう考えるのか?
    送りバントで攻撃権を放棄することをどう捉えるのか?
    ゲームプランがあるのか、闇雲に1点を取りに行ってないか?
    なぜ投球数や相手打順を考えず先発投手を引っ張るか?
    旧態依然とした「昭和野球」と思えます。

  7. 西田辺 より:

    こうやって見ていくと、監督と言う商売も大変だネェ。
    特に阪神の監督なんか、余程肝が据わっていないと潰れてしまいそう。
    若手を使え?
    いや年俸の高いベテランを使わないと?
    折角外国人採ったんだから?
    ファン・マスコミ・球団・その他色んな方面(笑)から起用に関して注文殺到。
    作戦面についても右に同じで、どれ位監督の本当にやりたい野球が実行できているのか分からない。
    特に関西虎マスコミは記事(部数)になれば、叩き・誹謗中傷と何でも有りですから。
    監督自身の信念を通そうとすれば、多少意固地にならざるを得ないのかも知れない。
    もう何を言われようが、監督にはブレないで欲しい。
    邪推も雑音も吹き飛ばす「真弓野球」の確立を!

  8. keisuke より:

    なぜ林に代打今岡なのか?
    林より今岡の方が調子が悪い。
    右打者なら若手の浅井と藤原がいる。
    もう少し若手を起用するべきだ。

  9. けい。 より:

    うーん、あの場面で林ちゃんへの代打は気持ち的には残念ですが、アリだとは思いますね。
    浅井は確か、負傷で二軍落ちだったのでは?
    しかも藤原も含め、二人とも若手というには厳しい年齢かと>keisukeさん
    元西武のブラゼルを獲るみたいですね。
    どう起用するのか。関本を三塁に戻してあまりに悪い新井を下ろすのか、
    それとも代打要員か……。もともと4000万円クラスの選手なので、代打でも
    活躍してくれたら御の字なのかなぁ。

  10. レフトの子虎 より:

    阪神に不思議の歴史。「苦手克服」の原理。
    「長打力期待」で採った選手にも(新人・外国人)ひたすら小技を教える、逆方向のバッティングなど。
    大概は会得出来ずにゆっくり消えて行くのが基本なのですが、それが稀に成功する事がある。
    一例として「大型内野手」の関本選手。
    バント云々は言うまでも無いですが、あの恵まれた体躯を見事に捨てるチームバッティングの巧さ。
    満塁期などは彼の本来の力が発揮され「大型内野手」の本領発揮と相成る訳なんですが……
    こうして出来上がったチームは全員が同じ方向を向いてる為、同じ弱点を持って、皆同じくしてファーストストライクを見逃し「同じ投手に何度もやられる」と言う事態を招く事になります。
    得意を伸ばす教育でもいいのでは無いでしょうか。
    長打力が魅力の選手はただひたすらに本塁打を狙う様に要求してもいいのでは無いですか?

  11. aiko より:

    采配が慣れないのは想定済み。若手を育てる意味では、巨人ほどではないかもしれないですが、心配だった狩野選手が1人立ち。昨年不安だった先発陣も頑張ってる。林、桜井選手も当たってきた。鳥谷選手もいろいろいわれるけれど、私は今年、顔つきが違うと思う。必ず結果を出すと信じています。考えてみると、全て想定内ですね。真弓監督は岡コーチに1年のつもりでいろ、と話したらしいですが、相当の覚悟で引き受けていると思います。思い通りにやって欲しいです。

  12. セカンド 和田 より:

    新しく見たら結構面白い!
    1番 センター   赤星  (L)
    2番 セカンド   関本  (R)
    3番 ファースト  ブラゼル(L)
    4番 レフト    金本  (L)
    5番 サード    新井  (R)
    6番 ショート   鳥谷  (L)
    7番 ライト    林   (L)
    8番 キャッチャー 狩野  (R)
    負けが込むとどうしても色々意見が出ますが頑張って応援しましょう。ブラゼル来たらこんな感じですかね。

  13. 熊虎 より:

    本日、あまりにも嬉しくて二度目のコメント(酔っ払いで申し訳ない)。
    ただ、ただ、嬉しい。
    阪神ファンの私はやっぱり勝利が嬉しい。期待している選手も意外性の選手も誰が活躍しても嬉しい。負けるのもある程度当たり前だけど勝つとやっぱり嬉しい。

  14. 魂花 より:

    >要するに今岡は4年間延々と「不調」なのではなく、悲しいかな「衰え」=限界なんです。
    同意します。
    「昔の名前」で起用、はもういいです。
    ファンの「若手を育てろ!」も、二軍でやっていただきたい。
    ひたすら「勝ち」に行くべき時期です!
    「クリーンアップ固定」もよく分からない。

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