絶望キラー桜井 しかし勝てず

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 二軍戦でジェンが先発一次試験に合格の4回無失点(サンスポ)


次回は6回目標。ナンバー1リザーブに急浮上する可能性がある。それを受けたのは矢野。こちらも復帰が近そうだ。

◇4月12日(日)巨人?阪神3回戦(巨人2勝1分、14時1分、東京ドーム、44246人)
阪 神 040 000 011 000?6
巨 人 300 003 000 000?6
【阪神】福原 アッチソン 江草 ウィリアムス 藤川 渡辺
【巨人】高橋尚 栂野 藤田 越智 山口 M・中村 クルーン 豊田
[本塁打]新井2号(神) 桜井1号(神) 李2号(巨) 阿部2号(巨)

 今までの状況を抜きして、感情をフラットにして、この試合を思い出せば、かなり面白い試合だったといえるはずなのに、どうしても面白いとは感じられない。それは選手たちも同じだろう。 12回ウラ、相手の攻撃を抑えて、勝利の儀式ハイタッチ。勝ちのない3連戦、去年からの連敗を止められず。長時間の戦いに虚しさを感じていただろう。
 立ち上がりさえスッと出られれば、福原も調子に乗れるのだろうが、この日も先頭鈴木を出して走者を警戒し、打者を警戒し、走者をためて、打たれて、さらにリズムが悪くなり、守備のミスが出て、打たれて。連敗中のチームにとっては絶望感を漂わせるのに十分な初回3失点。軽快さが出る前にやられちゃった。
 しかし良くすぐに反撃した。新井の一発が絶望感を払拭した。今は5番だけれど、さすがにカープで、ジャパンで4番を張った男の仕事だ。
 それと狩野の攻撃面での働きは大きい。投手直撃、アクシデントを喜ぶのは不謹慎だが、先発高橋尚を早々に降ろしたことが試合展開に大きな影響を与えた。
 そして下位で作りながらバントミスで育て損なったチャンスを桜井が良く盛り返した。二死一二塁、ここで一発が出れば…という、妄想にも近い(本当にそう思った)タイガースファンの願いに良く応えてくれた。これすごく大事なんだよね。そんなことあり得ないよな、でももしここで広大が一発スリーラン打ってくれたなぁ…うわっ打った行け行け入ったあああ!もう、こういうことがあると心の中で「広大はオレの願いに応えてくれるヤツ」ってことになって、もう他人とは思えない(笑)。格は違えど、古くは田淵がそうであったし、掛布が、バースが、そして新庄がそうであった。嬉しい一発だった。
 福原も反省を生かして軽快さを出そうとしたが、なかなか上手くいかない。それでも好調なG打線にそこそこ打たれながらも決定打を許さなかったので良く粘ったとは言える。
 こっちもスクランブル登板の2番手栂野を攻め込みながらあと1本出ず。まんべんなく出塁はあるのだが、こっちが良い時はあっちがダメ、あっちが良い時はこっちがダメ。勝てないチームの攻撃になってしまう。こんな時にこそちょっと思い切った作戦で大きく展開を変えて欲しかったなぁ。
 1点リードキープのまま6回ウラ。福原からアッチソンへスイッチ。李への内攻めが甘くなって逆転ツーラン、さらに意気消沈したところを阿部に続かれて2点差。再び絶望感。解説の岡田氏は、渡辺と江草が作っていたはずなのにアッチソンが出て来たことに対し、急遽変更して準備不足だった可能性があると言っていた。感覚の空いた藤川に2イニングは既定路線だったという話もあるので、それはないと思うのだが、継投でも結果が出ないのがもどかしい。
 その絶望感の向きを変えたのがまたもや桜井。8回表二死から葛城四球、代走赤星盗塁成功、ここで1点差に迫るセンターフェンス直撃3塁打。しかしここでまさかの平野への代打桧山を出しそびれ。解説席の岡田氏ならずとも、ここ桧山!の絶叫が出た。平野凡退。
 そして9回表、このG3連戦鳥谷の初ヒット。クルーンから金本が逆転2ランを打つかと思ったが最悪の遊ゴロ併殺コース、これを再三好守を見せている坂本がエアポケットに入ったかのようなノータッチトンネル。鳥谷判断良く三塁へ。無死一三塁、新井がすかさず左前へクリーンヒット価値ある同点タイムリー!さらに無死一二塁。
 と攻撃面で喜んだのはここまで。関本に送らせるも投手正面、三塁余裕で封殺。昨日今日と金本の足もなんとなく気になった。一死と変わって打者メンチ。ここで重盗を仕掛けたが二走新井三塁タッチアウト。おそらく真弓監督はメンチの打席から「いいとこ外野フライ」「いいとこボテゴロ」というイメージしか浮かばなかったのだろう。「投手が無警戒」と都合良く解釈して無謀な策に走ってしまった。監督の意に反してメンチはクルーンの抜けたフォークを力で足下に弾き返しセンター前ヒット、関本本塁突入するも、鈴木の好返球と阿部のブロックの前に憤死。1エラー3安打で1点という、昨日に続いて「計算が合わない」得点のイニングにしてしまった。
 投げる方は、江草1、ジェフ1、藤川2、渡辺2と抑えきって引き分け。アクシデントから始まって苦しい投手継投、さらにはラミレスに守備固めを出してしまった「数的優位」を勝利に結びつけられなかった。
 相手の守備のミスのおかげで負けなかったが、こっちの守備のミス、投手のコントロールミス、作戦ミス、采配ミスで勝てなかった。勝ちのない3試合に価値はないのか?4時間36分の総力戦は徒労に過ぎなかったのか?桜井、狩野と心の交流を楽しませてもらったと思って納得するしかないのか。とうてい「納得」には程遠い心境なんだけどね。

コメント

  1. ジジィ より:

    なんかすっきりしない朝です。本当は勝てたような?負けていたような??
    まぁとにかく、三分咲きで停滞していた桜に、やっと満開の兆しが出て来たのが収穫か…。『広大に咲き誇れ!(また萎むなよ)』

  2. Yalkeys より:

    3塁側で応援したのですが、12回が終ってもスッキリしない心境でした。坂本のエラーのお陰でドローとなったゲームですが、攻撃面のバタバタがなければ勝っていた試合だっただけに、スッキリしないのです。8回は周りのファンの誰もが桧山の登場を信じていたのに・・・。9回は9連敗中の呪縛が、Wスチールという奇策に走らせたのか・・・。途中経過から見れば引分けに持ち込んだとも言えますが、9回の拙攻を考えるとドローに終ってしまったとも言えます。そして、その要素の方が大きい昨日のゲームだったと言わざるを得ません。明日からの甲子園でのTD戦でゲン直しとして欲しいです。

  3. まーちゃん より:

     アッチソンの2本目のホームランで勝負ありだと思いました。よく追いついたと思います。
     采配云々ありますが、阪神で一番バンドの上手い関本、誰もがバンドを決めると思ったはず、その後の奇襲も誰もが思いつかなかったはず、クルーンで1アウト一二塁下位打線、2本ヒットが続かないと点が入らないことを考えれば仕方ないも、、
     雰囲気を残した試合です、明日はいけます!

  4. cooper より:

    現場にいました。3塁内野3階最後列で酸欠状態。8回は必死に「そこ桧山でしょ?!」と叫んでました。追いついたのにあと一歩でスッキリしませんでしたが、狩野や桜井の若手の活躍もみられ、少しずつ世代交代している時期なんですね。
    明日は勝つぞ!

  5. 西田辺 より:

    この3連戦。
    相手の超ど級の打撃陣も強力でしたが、中継ぎ陣の厚さにやられましたね。
    各試合、反撃の芽はあったはずなのに悉く後ろの投手に潰されてしまいました。
    恐らく出ていればガラッと展開が変わっていただろう「あと1本」を許してくれなかった。
    もうこれは去年後半から山口・越智あたりに抑え込まれた状況となんら変わってはいない。
    讀賣相手に勝つ為には「先制点を許さない」「常にリードの展開に持ち込む」以外には
    無いような気がします。
    今年も厳しい闘いになりそうだなぁ

  6. 虎こそ命 より:

    「広大、他人とは思えない」、私の気持ちにぴったりの表現を見つけて嬉しくなりました。
    阪神ファンはみんな誰でもそういう気持ちなのですね。願いは必ず通じるぞ、と言った熱い、熱い気持ちで応援しています。

  7. けいわい より:

    岡田さん、なんか引っ張りだこですねぇ
    言ってることに対しては納得できる部分は多いし、評論家ですから批判的なコメントするのもわかるんですが
    そればっかりだと聞いていて気が滅入るというかなんかすっきりしないんですよねぇ、口調ともどもw
    私は褒められて伸びるタイプなので真弓監督に1票です!!

  8. クリキントン飛雄馬 より:

    開幕から苦しい戦いが続いてますが、自分は、今こそtoraoさんの虎暮らしを読み返しています。
    昨年は9試合を終えて7勝2敗でした。
    最初の巨人との東京ドーム3連戦も2勝1敗で余裕の勝ち越し。
    今とは、考えられないぐらい、巨人に負ける気がしなかったのを覚えています。(中日ばかりに目が向いてました)
    それが昨年の後半戦からの9連敗で、すっかり巨人には、勝てないような気持ちになってしまいがちだけど
    それまでは、巨人が阪神に相当な苦手意識を持っていました。
    山口や越智の出現、鈴木の定着によって流れが、変わったけど
    阪神だって、これからの戦い次第では、挽回は出来るし。
    何より、昨日は、桜井の一発。
    球児の健在が、わかっただけでも、収穫です。
    まだまだ先は、長い。
    これから、新戦力も出てきますよ。

  9. 熊虎 より:

    toraoさん、こんにちは。
    福原は前回の登板で、球威もコントロールも悪かったので私的にはローテ投手としてはもうダメなのかと思ってましたが、少なくとも球威は戻ってきたみたいで結果を含めて今後は少し期待できそうに思いました。ランナーがいる場面のリズムの悪さは前日の能見のとき同様捕手の成長を待つしかないんですかねぇ?
    岡田前監督の解説はやっぱり私もちょっと気が重くなりますが、阪神では珍しい5年の実績と自分から辞めたという「大監督」の評論家というより監督っ気が抜けきらない感想としては「こんなこと考えながらやってたんだな・・・」という意味での面白さはありますね。キャラで損してるんでしょうね。

  10. 野球おぢさん より:

    反省して、次につなげる。
    その繰り返ししかありません。
    この時期の桜井の1発なんて、今後の長丁場を考えればどれだけ心強いか。
    ミスをしないという「不作為」の決意ではなく、「○○をする」という前向きな気持ちで戦って欲しいです。

  11. イッチー より:

    個人的には真弓監督は岡田監督の尻拭いをさせられているという思いですので、暫くは暖かい目で見てやってほしいという気持ちです。岡田監督時代に、選手育成を怠ったツケが回ってきている中で、真弓監督がどうチームを作っていくのか見ものです。

  12. apatite より:

    ダブルスチールは、無茶苦茶やけど、失敗しても、めげずにやった方がいい。相手に無茶苦茶やってくると思わせるのも、一つの戦法です。北のミサイル発射みたいなもん。

  13. run より:

    すっきりしない試合でした。
    野球素人なんで技術的なことは全くわからないのですが、真弓監督になって公式戦はまだ9試合なので、
    監督も選手もお互い探り合っている状況でかみ合わない部分もあるのかなと思います。
    勝ちのない3試合でしたが、去年までならチャンスでは無策。でも今年は無謀な策でもなんでもやるぞ!と
    相手に思わせたことはよかったのかも。と思うことにします・・・

  14. ぼう より:

    8回せっかく桜井がタイムリースリーベース打って更に追いつく大チャンスだったのに、次に代打桧山出さないとはほんと唖然でした。。
    チャンスでの平野は全く期待できないし今更育てる年でもないんだから、今後は終盤でのチャンスの平野には迷わず代打出すべき。
    でも岡田監督はなぜかその前の桜井の時に代打出せと解説で言ってたのでそっちにも唖然でしたが。。
    右対右だからか?でもスタメンで3ラン打って出塁もしまくって乗ってる若手に代打はないだろう・・・そんなんだから岡田監督の下では若手野手が育たなかったんだよなと改めて思いました。。
    なので真弓監督が、育てるべき桜井に対右で代打出さなかった点は仮に桜井がタイムリー打たなかったとしても正しかったと思うし、ちゃんと桜井はその期待に応えて結果出したんだから、今後も若手を信じて育てる起用は続けて欲しいと思います。
    なので火曜から赤星が復帰するとしても桜井はライトスタメンで使って欲しいです。調子いい今使わないと、経験ない若手は実戦遠ざかれば不調になってそこからまた上げるのは時間がかかる。
    そもそもメンチの守備が下手な事判明したし(小笠原にこの3連戦2度も1塁から帰ってこられるなんて完全に舐められてる)、打撃上の桜井を使わない理由は何ひとつないですよね。
    結果出した若手干すのは今後ファームの若手の士気にも大きく影響すると思います。

  15. 斉藤 より:

    あの、真弓監督の采配。岡田監督、星野監督の5分の2程度しかないー。あると思います

  16. のののー より:

    真弓監督の戦術は今のところかなり問題があるものの、育成戦略は全く正しい。札束で補強するだけの星野監督や現有戦力を絞り尽くすだけの岡田監督とは比較にもなりません。

  17. Alpen Stadium より:

    積極的な走塁をして結果が出なかったときに走らせなければよかったというのは結果論に過ぎない。今ここで走る意識を高めておくことが重要だと思う。
    逆に残念だったのは十分に走れない小笠原に激走されたこと。
    福原はかつてはテンポのよくないピッチャーだったがここ数年はテンポがよくなったと思っていた。しかしピッチングのテンポの悪さは守りにも打撃にも悪影響を及ぼしている。能見の時同様に牽制球を多く投げさせすぎる狩野にも責任はあるが。
    下では蕭もジェンも順調に結果出してるぞ、福原もう後ないぞ。

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