「号令」伝わる

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前日に続いて1回先頭近本が出て、中野が送ってクリーンナップにチャンスを作る。前日はこれをものにできず、輝明、大山にチャンスを回してしまった3番森下がきっちりレフト前にクリーンヒットでタイムリー。流れるような先制打。守備位置や捕球姿勢の違いもあるが、ライナー性の打球にスタートを一呼吸待った二走近本が三塁を回ってもレフト福永は本塁へ返球しなかった。前日の「送球間に二塁へ」の好走塁が得点につながった印象がそうさせたように見えた。

前日は1点を取りに行った送りバントが好走塁も絡めて2点になったが、この日は1点止まり。でもその1点が呼び水となり、3回は森下の2打席連続のタイムリー、前川のポテン2点タイムリー、木浪のタイムリーで計4点、5回は輝明、大山の連続タイムリー(浅い左中間で二塁まで進んだ輝明の好走塁が大きかった)で2点と中日先発メヒアを攻略。試合前半はゼロが当たり前だったオールスター前とはうって変わって、グラウンド整備前にどんどん追加点を取り、ほぼ試合を決めてしまった。

リードをもらった大竹は70キロ台の超スローカーブも交えた緩急自在の投球。制球も素晴らしく、とくに右打者の内角へのクロスファイアーと、低めギリギリのラインに出し入れしたのが見事だった。
監督としては、石黒、加治屋、富田あたりの整備にもってこいの試合展開だと思ったろうが、大竹が甲子園初完封を狙って続投を志願。その様子をベンチから嬉しそうに見ていた岡田監督の苦笑いも前半戦とはまったく違う雰囲気を感じた。
結局、大竹は失点して降板したが、大量リードを保ったまま8回128球を投げきったのは大きい。9回加治屋がピリッとしなかったが、こういう登板の中で調子を上げていってもらいたい投手。あと一死で岩崎のリリーフを仰いだが、「2球ごっつぁんセーブ」なので誰も不幸にならないだろう。

初回の「近本出塁・中野送り」が何かを伝える号令のように働いているのが面白い。選手たちばかりか球場のファンにも、テレビで観ているファンにも伝わる。面白いし恐ろしい。

コメント

  1. yalkeys より:

    近本出塁→中野が送る…この当たり前のことを前半怠ったことが今季苦戦の一要因だと思っていましたので、後半戦岡田監督も心を入れ替え?たのが大きいです。監督が言われているように、これからは「勝負が大事」ですので、「カッコいい勝ち方より泥臭い勝利」優先で行きましょう。

  2. 岩修 より:

    流石のtoraoさん視線のコラムに納得。先週、タクローさんと参戦した時とは別のチームかと。
    頭脳派本領発揮の大竹。G戦で今いちなのは何でやろう?
    チカナカでかき回し、森下、テル、大山のドラ1トリオが打点を上げる昨年の強い時のタイガースに。
    前川と中野の変則打球がヒットに成るのは流れが良い証拠。
    立浪監督の間抜けなリクエスト。
    最近、3アル見切り席で観戦しましたが、ホームベースは良く見えないけどライン延長線上だからライン付近は良~く見えるんです。だから見れてたら間抜けなのがはっきりしただろうなぁ。
    嬉しそうなタクローさんは加治屋の火付けにはお怒りだった。でもテレビ画面ではフォーク明らか何だから坂本は止めれるのではと思った。
    オリンピックでは男子バレー、卓球混合ダブルスはまさかの敗戦。しかし変わらず強い柔道勢。
    サッカー男子の山本、ブライアンに痺れて目が覚めてしまった。
    でもやはり中心はタイガース。
    Gも強いけど虎も強いのでまさにウル虎の夏全開なのが楽しい。

  3. サヨナラ3ラン より:

    野球選手に限らない話だが相手より優位な状況で事を進められれば気持ち的に余裕が出来る。スイングするにしても見逃すにしても思い切りが良くなる。投手も同じで攻め方にも思い切りが出る。だから先制点が重要であり、早い段階で先制点奪う可能性が最も高い手段を取ることが肝になる。シーズン前半は中野に強攻の作戦を多用してたけど中野が進塁打さえ打てずに得点に結びつかない場面がよく見られた。送りバントが最も可能性が高いとまでは言わないけど勝負強い森下が帰って来たことで今のところ上手くハマってる。相手が中日ということもあり後半戦へ向けて良い滑り出しにはなった。今日も先制点を早い段階で取ることを第一の命題として3連勝したいところ。前川は今年もやっちゃったのかぁとガッカリしたけど足が痙っただけとのことでホッとした。今日は休んで巨人戦で暴れてほしい。

  4. いわほー より:

    タイムリーってこんなに簡単に出るもんなんだ。
    ここ数試合のタイガースを見ての率直な感想。
    岡田監督のボヤキも封印し、投手陣もピリピリせずにリラックスして投げることが出来る魔法(タイムリー)。
    おもえば昨年は、この魔法が存分に使えてたんだ。
    よし、チャンスに「エロイムエッサイム」と唱えて見守ることにしょう。

  5. 掛布にインタビュー より:

    まさに号令。トラオさんのおっしゃるとおりです。
    右向け右!ならぬ、点取れ点!!
    何でもええから勝て!!

    数日で別のチームになりました。ある意味、怖いですね。チームスポーツは。
    あまりの楽勝ペースに「もう勝ったからオリンピック見よ」と家人に進言したほど。そしたら鍛冶屋がバタバタと・・・ワタシのせいです、すいません

    1-2番にはやらしさが、
    森下にはやってくれそうなオーラが、
    テルには落ち着いたどっしり感が、
    我等の大山にはキレが、
    全部一気に戻って来ました!!

    楽しい夏になりそうですねー

  6. 虎ジジィ より:

    高校野球さながらの「初回から送りバント」の1点を高確率で取りに行く号令は選手に浸透しているようです。

    先発大竹は、ややワイドな白井のゾーンを巧みに利用し安心して観ていられましたが、暑さの中 8回は少しバテましたね。
    隣県リレーの加治屋はあっさり締めると思ったけどボヤを起こし岩崎を使ったのは計算外でしたが、2球「良い調整」程度で済んで良かった。

    クリーンアップも機能し、打撃陣も先制〜中押し〜ダメ押しの理想的な攻撃でした。

    五輪の球技も観ましたが、第4セットにマッチポイントを奪いながら敗退したバレーボール、
    前半に大量リードから残り数秒で逆転ゴールを決められ敗退したハンドボール、
    1点リードから、残り時間ほぼ無しで相手にPKを与えてしまったけど守り切ったサッカーなど観て勝負は最後の最後まで分からないという厳しさを教わりました。

    オールスター明けから「石橋を叩いて渡る」岡田監督は、開幕前からそんなプランだったのでしょう。
    今日も負けられない!

  7. 西田辺 より:

    オールスター前まで、近本が出ても中野で送るという野球は殆どやってこなかった。
    選手もそれが今年の野球だと思っていただろうし、割とフリーな打席が多かった。
    交流戦が終わってしばらくしたくらいから、走塁面への注文が増えてきた。
    1点を取る姿勢から、サインを出した“This Ball”の盗塁とか。
    選手だけにではなく、コーチへの注文も同時に増えて行く。
    それが、オールスター明けからの点の取り方の変貌に繋がっていく。
    今年春ごろ、チームの調子がイマイチ上がってこなかった時期に近本が、「(岡田)監督
    のことだし、いろんな伏線回収して、結局はいい形でシーズンが終われると思う。
    今しんどいかもしれないけど、それを楽しんで、それが面白いと思って僕はやってる。
    同じような視点で俯瞰して、これがどういう風につながってくるんだろうっていうのを見ながら、楽しんでもらいたいなと思います」
    と言う言葉を残している。
    今がその伏線を回収に入った段階かなとも思う。
    選手たちも、シーズンがその段階に入った事を感じているだろうし、追い上げの
    ラッパも聞こえているでしょう。
    読売がなかなか負けないので、首位との差が縮まりませんが、直接対決までなんとか
    付いて行きたい。
    今日も勝って、甲子園100周年記念カードに臨みたいですね。

  8. タクロー より:

    乗ってきたぞ。

    クリーンアップの3連打で2点を追加した5回が終了。阪神園芸がグラウンド整備に動き出す。スコアボードは7‐0。高校野球ならば5回コールド勝ち。これ以上イニングを重ねても勝ち負けは変わらないというスコア。安打数は10—3。あー気持ちいい。こんな余裕のある観戦は今季はじめてのことだ。残念だったのは右隣席がドラユニをまとった4人組でともに喜べなかったことくらいか。まあ、借りてきた竜はおとなしくて害はなし。
     初回から1・2・3で先制。森下の振り切ったライナーが快音を残してレフトを襲う。これまで凡フライに終わっていた打球がライナーに変わった。2打席目もリプレイをみるようなタイムリー。3打席目も期待どおりのスイング。選手の表情まではわからないが、目の色を変えて次の塁を狙う姿がうかがえる。なんだか皆が生き生きとして見える。つながる喜び。前川の守備も随分うまくなった。左中間の打球を追う動きがすこぶる早くなった。レフト線への打球への動きも早い。そりゃ、島田が守ったときの安定感、反応の良さ、肩の強さにはまだまだ及ばないけど、春先から比べると成長を感じる。
     大竹もよかったなあ。特に3割打者3番細川を牛耳ったのは圧巻だった。初回は3球でサードゴロ。これは輝明リズムよろしくよく捕った。上手くなった。4回はズバッズバッズバッとバットを振らせず、遊び球も使わず3球三振。6回の初球のスローカーブは球速表示が出ないほどの遅球。走者1塁で一発警戒で慎重にフルカウントから落として空振り三振に切って取った。圧巻の投球だった。
     敵ながらビハインドで出てきた中日の投手、球が速くてよかったなあ。150~155㎞をコンスタントに投げていた。中日のブルペン陣からなかなか点が取れないぞ。いかに先制点が大切なのか実感した。楽な点差で締めくくりに登板した加治屋は残念だった。ガッカリだ。タンタンターンと締めて今日のゲームにつなげる投球をしてほしかった。登板チャンスでピリッとしなきゃ代わりはいるぞ。支配下登録された佐藤蓮や椎葉も。
     さあ、今日は2週間前と同じ西勇と松葉のマッチアップ。まずは先制点を取って勢いに乗ってリズムの良い攻めてスイープしよう。

  9. 虎轍 より:

    前半は強攻策で併殺打が多かって、打線が繋がらず得点に結びつきませんでしたが、中野にバントで上手く繋がりが出来てきましたね。
    それも近本の出塁が意味をなしてますね。
    球審白井も、責任審判の嶋田も立派です。
    今日もしっかり勝とう!
    ガンバレ!タイガース!
    頑張ろう日本!

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