もっと上に行ける関本

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野球は観るだけでも楽しいが、やってみたことがあれば、なお楽しく観られる。子供達には本格的なリトルリーグや野球チームでなくとも、野球遊びをやってもらいたい。しかし野球というのは、決して安全なスポーツではない。バットもボールも凶器になる。こういう痛ましい事故の可能性も常につきまとう。親たちは道具を与える時に、その危険性を十分説明してやって欲しい。上級生は下級生を常に守ってあげて欲しい。子供たちだけで楽しく遊べる環境を残していくために、みんなで注意しあうコミュニケーションを大切にしたい。
今季から、防御ネットをなくしたり、低くしたりした球場もあり、おおむね好評のようだが、観客の危険度が増したことも確かだ。宮城でも試合前練習の打球が、観客席にいた少年の頭に当たり、頭蓋骨陥没となる事故が発生したという。野球場に入ったその瞬間から、ボールが飛んでくるものだと思って注意して欲しい。特に子供連れの親は子供も守らなくてはいけないし、子供だけで球場に行かせる親も、言い聞かせて欲しい。
交流戦二日目は、Gを除きすべてパの勝ち!特に中日を大逆転したオリックスにはびっくり。やはり戦前の予想通りパ・リーグの目の色が違うようだ。
再登録の下柳投手はナイスピッチング。今季はずっと良いが、こつこつ丁寧に投げ続ける姿勢が素晴らしい。この日は低めへのスライダーの軌道、制球が抜群だった。矢野捕手のリードも、走りの悪かった直球を見せダマに、左右の揺さぶりに加え、高低を意識してストライクゾーンを広く使った。運悪く勝利に繋がらなかったが、今後には十分繋がる内容だった。
得点場面、この日まったく「感じ」のなかったDH濱中に、スパッと代打・桧山を告げたところから始まる。前日のヒーロー、虎党の圧倒的支持を受ける濱中に代えて、ここのところまったくパッとしていない桧山を使った。桧山は期待に応え前日の濱中の打球を見るような左翼線二塁打、その後まさかの暴投&ボール見失いで一気に先制のホームを踏んだ。試合前練習などに変化を見つけたのか、この代打はなかなかできない起用だと思った。
しかし、相手の稲葉同様にこの日のツキを持っているはずの桧山が次打席には町田に代わる。どうやら生還時に左太ももウラをやったらしい。確かに止まろうとしてからの再加速でケガをしやすい場面だったが、それにしても弱い、ツキをものにできない桧山だ。不調でも我慢を重ねて使ってもらって、やっとのことで一本出て、さぁこれからチームに貢献するというところだったのに…。
試合展開はままならず、延長12回までもつれ込んだ。久保コーチの「詰め将棋」的継投は結局実を結ばなかった。成功すれば「巧みな継投」、失敗すれば「なにをコロコロ代えとんのや」なのだが、ちょっと策に溺れすぎた印象だ。イニング途中に何度も投手を代えられたら、攻撃側のリズムも狂うが、味方バックだっておかしくなるというもの。そこらへんはよく分かっている岡田監督がしっかりと言ってやるべきだった。
出てきた一人一人の投手は、みんなよく投げた。特に7回から1 1/3投げた藤川投手はあいかわらず物凄い速球で反撃ムードをねじ伏せた。
ウィリアムスは稲葉に痛恨の一発を浴びたが、3つ使えるボールの内、1球でも膝元または胸元にのけぞらせるような球があれば、HRだけはなかっただろう。ジェフは、あれだけ易々と踏み込まれては左打者を抑えられない。
相手先発は入来。やっとまわってきた先発の好機だったらしい。気迫溢れる投球で抑えられてしまった。調子に乗せてしまったことが敗着であり、調子に乗りすぎた打線にも非がある。
初回二死一塁に四球のシーツ、金本の打球で先制していればまったく違う試合になっていただろう。右翼は弱肩の坪井、憤死しても取り返しのつく初回だっただけに、本塁上のクロスプレーを恐れるべきではなかった。吉竹コーチの消極性が出たシーンだった。シーツだから止まったが、スペンサーなら回っとったな(笑)。次の今岡の凡退で、入来は調子に乗ってしまった。
前の日、終盤の猛攻で10点取った打線だが、ボール球に手を出しすぎ、調子に乗りすぎだ。初球、2球目の見極めがしっかりできていれば入来は苦しかったはずだ。特に関本には反省を促したい。赤星に対しては相手バッテリーもかなり神経を使って、高めの速球でフライを打たせる配球に腐心していた。赤星が倒れた後、ほっとしているところをガツンといくチャンスではあるが、絵に描いたように初球のスライダーを直球のタイミングで空振りしていては相手にペースを渡してしまう。赤星が出塁できなかった時こそ、関本にはチャンスがあるということを忘れないで欲しい。

コメント

  1. ちょびうさ より:

    おはようございます。
    確かに私も阪神ファンになってから野球やるようになりました。
    生まれて初めてグローブをつけて、キャッチボールさえままならないことに驚きましたが、
    そこから、ちょっとは成長したかなって感じです。たまには投手もやり、自分でもどこに行くか分からない魔球ばかり投げますが(笑)、やるのとやらないのでは、観方も違います。
    あの球は私も振っちゃうんだよなあ?、とか、
    あの打球は捕れないよなあ?、とか、
    すこ?しだけ選手側の気持ちも分かった振り(笑)
    昨日は西武の中嶋選手も顔面を骨折した模様。
    阪神の選手たちも怪我には気をつけて欲しいです。
    あえて昨日のことは忘れておこう・・・。

  2. かきぴー より:

    おはようございます。
    昨日は何も手に付かず、ただ呆然と夜をすごしました(苦笑)。
    心臓振とうは、救急医学の分野でも大きな話題の一つです。ファーストエイドがとても大切なのですが、子供達だけで遊ぶことの多い公園で、どうしろというのだ!という気もします。
    一般人にも使えるカウンターショックの装置の普及を救急医学会は訴えてはいますが、子供に扱わせるのも酷な話です。
    toraoさんのおっしゃる通り、まず親から、そしてコミュニティに対する教育が必要なのですね。

  3. ◆5月7日対日ハム(●1-2)

    札幌ドーム 対北海道日本ハム 2回戦

    神|000 000 100 000 |1
    日|000 000 010 001x|2

    勝:MICHEAL1勝0敗1S
    S:
    敗:橋本1勝1敗0S
    HR:稲葉ソロ2号
    阪神:下柳 – 藤川 – ウィリアムス – 久保田 – 江草 – 橋本 – 吉野
    日本ハム:入来 – 井場 – 吉崎 – 建山 –

  4. ばかぼん父 より:

    おはようございます。
    今日は社会派ですね。かきぴーさんもおっしゃるとおり、除細動装置があったところで、扱える人がそばに居合わせなければ間に合いません。
    親としては、球場ではボールから目を離さないこと。バットを振る時は、そばに人がいないことを確かめること、バットをもった人からは距離をおくこと等を、教えるしかないです。
    私たちが子供の頃は、子供同士で遊んでいても、年長な子が、こういったことを知らない子に教えていたものですが、最近は、そういった世代間のコミュニケーションも減っているので、危険であることすら気がつきません。
    ちょっと疑問なのですが、おとといの試合では、吉竹コーチは1塁にいたと思いましたが(私の思い違い?)、昨日は3塁コーチだったのですか?
    投手用兵、確かに「詰め将棋」のようですね。でも、選手はいつも額面どおりに働くコマではなく人間ですから。
    確かに上手くいった試合もあるけれど、長いシーズンを戦うことを考えると、イニング途中での細切れ継投は、大いに疑問です。
    リリーフも回の頭から1イニングを責任もって抑える。もし打たれても、そのイニングを最小失点で切り抜けさせ投げきらせる方が、経験になり成長につながると思う。また、次の投手にとっても出て行くときの集中力も高めやすいだろうに・・・。
    ランナーを背負った場面のピンチリリーフ適性があるのは、三振を狙って取れる藤川だけだと思うんだがなあ。

  5. いわほー より:

    細切れの継投は質量に長けた(と自負する)リリーフ陣におぼれすぎたのかも。とは言え投手陣は責められない。タナボタの1点で勝とうというのはやはり虫が良すぎた。打撃陣の猛省を促したい。
    昨日の点がとれない試合を見ていて、先日行った「タイガース展」で、江夏が対中日戦で延長11回をノーヒットノーランに抑えて、その裏に自らのサヨナラホームランで1-0で勝った試合のビデオが流れていたことを思い出しました。江夏のパフォーマンスもすごいが、当時のタイガースは打てなかったなあ。当時のタイガースは極端な投高打低のチーム。打線が2点取ったらまず負けない。3点とれば勝ったも同然でした。その2点3点がなかなか取れなかったのでしたが。
    # そうそう、サヨナラホームランの後、江夏が発した「野球は一人で出来る!」発言で物議を醸しましたね。~~

  6. SHINJOか坪井にサヨナラ打打たれたなら許せたかも?

    <札幌ドーム 日ハム1勝1敗:観客29,456人> 神000 000100 000=1 日000 000010 001X=2 [投手] (阪神)下柳?藤川?ウィリアムス?久保田?江草?橋本?吉野 (日本ハム)入来?井場?吉崎?建山?横山?マイケル [勝ち投手]マイケル1勝0敗1S [負け

  7. BSミツルH より:

    防御ネットを低くしたり、はずしたりというのは見易さと危険度のトレードオフで、合意のあるなしがトラブルの有無を決定するように思うのですが、観客席がファウルエリアに迫り出してくるのは、私は好きじゃないんです。ファウルエリアでのエキサイティングなプレーも好きだから…。

  8. torao より:

    能見投手のおかげで素晴らしい週明けを迎えられそう(笑)。
    to ちょびうささま
    そうそう、それが楽しいんですよ。「あんなへなちょこカーブ打てるだろう」とか、「俺なら今のは追いついた」とかね(笑)。
    試合で打席に入る時の緊張感とかね、やってみないとわかりませんよー。たとえ少年野球でも草野球でも、やっぱり投手と打者はバチバチ火花散らせてファイトするもんなんですよ(笑)。
    to かきぴーさま
    あ、そうなんですねか。恥ずかしながら私は心臓振とうなんて初めて聞きました。今の今まで元気に遊んでいた子供が一瞬にして死に至るだなんて考えるだけで恐ろしいことです。
    放任主義も結構ですが、命にかかわるようなことについては、「これだけは注意しなさい」と、ポイントを絞って、わかりやすく伝えないといけませんよね。
    to ばかぼん父さま
    最近、都会では上級生と下級生が一緒に遊ぶようなことはほとんど見受けられなくなっています。今回の悲劇が、そんな昔ながらの「あるべき形」の中で起きてしまったことが残念でなりません。
    え?コーチ、全然気づきませんでした。今年はずっと一塁福原、三塁吉竹でやっているものとばかり…。
    継投については、ワンポイントの効果というのもあるとは思いますが、ちょっと凝りすぎたように思います。きっと「お、これでいいじゃないか、できたできた!」って感じになっちゃったんじゃないでしょうか(笑)。でも基本は、しっかりと意思の伝達ができていて、どこから出番なのか明確にしてあげることなのでしょうね。吉野が追いつめられてしまってちょっと可哀想でした。
    to いわほーさま
    本当にそうですよ。交流試合を記念して、オールドユニフォームに身を包んだ、平松vs有藤の始球式なんかやっていましたが、ここのところなかなか点が取れない試合が多くて、村山、小山、江夏の時代を想起させます。あのころもうちょっとましな打線があれば、V9なんて絶対させなかったのにねぇ(笑)。
    to BSミツルHさま
    もう野球観に行く時はグラブ持参が常識ですね。その光景はとても微笑ましくて好きです。せり出した客席は打者に相当有利ですよね。甲子園球場と、東京ドームでは、打率にして.010は違って来るのではないでしょうか(いや、ちゃんと調べたわけではないですが)。
    確かにファールゾーンを全力で追いかけるプレーは迫力あります。甲子園の見せ場ですよね。

  9. [野球考察シリーズ3部作完結編] 打者を打ち取る為に必要なものとは!?

    これも野球考察シリーズその1、その2を読んで頂いてからでないと理解しづらいと思います。投手が打者を打ち取る為には何が重要か?どうするのが有効なのか?それは打者に「錯覚」させる事。キレの定義で述べたように、キレの良い球は手元で浮き上がって見える、手元で伸

  10. jagi より:

    こんばんは。直接関係ないネタで恐縮なんですが、野球に非常に理解の深い管理人さんにぜひ読んでもらいたいと思ったのでTBしました。
    この試合は入来の投球に非常に目をみはりましたね。ほんとに良い時の入来でした。マウンド上で跳びはねる勢いの躍動感あるフォームで唸るような剛球を放ってましたね。あれは打てないなと思いました。入来はやっぱ凄いですわ。

  11. torao より:

    to jagiさま
    なんかノリノリで投げていましたからね。入来の荒っぽさにお付き合いしてしまったようなところもありました。
    気分屋さんに、あれほど気持ちよく投げさせたらいけません(笑)。