9月19日付・読売社説(1)

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http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040918ig90.htm
紹介した通り読売新聞は、連日に渡り自己正当化の記事を掲載している。
そっちがその気なら、今さらながら話をおおもとに戻し、闘う相手を明確にしたい。
そもそも近オリ合併は、お金の話である。1リーグ化や球団数減による縮小均衡もお金の話である。経営側が問題にしているのは終始一貫「経済問題」だ。
一方、ファンとその代弁者たる選手会が問題にしているのは「理想」であり「文化」の問題なのだ。この際、自分のこと、お金のことは放っておいても良いと思っている。
したがって議論が噛み合うハズがないのだ。
しかし、本当はどちらも「一番言いたいこと」が言えないから、噛み合わない議論になってしまうだけで、本当は同じところに原因があるということを忘れないで欲しい。
すなわち、「諸悪の根元は、読売によるプロ野球支配」であるということを!
まず「理想」「文化」の問題。どこの国のどんなプロスポーツでも、成功しているものは、みな地域密着、マイタウン・フランチャイズなのだ。全国放送で「国民的チーム」ができることはままあるが、あくまでスーパー・マイタウン・フランチャイズなのだ。これからのプロ野球の理想にとって、タダで見られる地上波テレビの全国放送が特定のチームに偏ることは百害あって一利なし。地域放送で地元チームの試合を放映することを基本とし、全国放送については、機構の戦略に基づいて行う必要がある。
「そんなこと言ったって、全国放送で不人気カードをやったって誰も見ない」という諦めから入っていては問題は解決しない。例えばアメリカン・フットボールでは、毎週月曜の夜にただ1試合だけを行い、「マンデーナイト・フットボール」とイベント化して、全米の注目を集めている。日本プロ野球でも、地方放送と全国放送を上手く使い分ける必要があるだろう。諦める前に、野球好きの琴線に触れる企画を考える工夫の余地はあるはずだ。
まとめると、ファンが求める「文化としての理想のプロ野球」を実現するためには、読売(日本テレビ系)から巨人主催試合を自由に放映する権利を剥奪し、プロ野球全体のためになるメディア戦略を実行する必要があるということだ。
次にお金の問題。まず、機構で収入を一元管理し、分配する仕組みとルールを整えれば、自分だけ良ければ良いという悪しき風潮に歯止めがかかる。ドラフトの完全ウェーバーと、それによる問題を相殺するFA期間短縮も必要。
まとめると、経営側が求める「収益性」を高めるには、読売への富の集中を解消する仕組みを作ることが必要ということだ。
ということで、選手会側、経営側は、本来同じテーマで語り合わなければならないのに、それを言えないために、おかしな論争になってしまう。なぜ言えないのかは、日本プロ野球発展の歴史の中で果たした読売の役割が大きかったことにある。あえてここでは詳しく書かないが、もうそろそろ、そのことによる既得権益を放棄してもらわないとたちゆかないということなのだ。場合によっては、野球好きの声、力で、読売に球団経営から手を引いてもらうよう働きかけなければならない場面が来るかも知れない。

コメント

  1. So What ?! より:

    評することすらアホらしい、読売の社説

    既に多くのBLOGでも取り上げられている読売新聞の社説。
    昨日に引き続き、懲りもせず今日もやっている。
    ここに引用して掲載するのも嫌になる程の幼稚かつ露骨な論理のすり替えに「これがまともな全国紙の社説?」とただただ呆れかえるばかり。
    ま、社説書いとる読売の人
    >B

  2. プロ野球経営者は、選手批判でなく、ファンが納得し共感する解決策を示すべきだ

    日本でプロ野球が誕生してはじめて迎えたストです。しかも、ファンや国民の大多数がストを支持しています。きっと、ナベツネ流にいえばストを支持している人は共産主義者であり、朝日新聞が煽った結果なのでしょう。
    今回の交渉で、球団側が勘違いしていると思えるのは、選
    >

  3. プロ野球-誰がプロ野球の危機をつくったのか

    勝手に「今週のおすすめBLOGブログ」にさせていただいた『自称阪神タイガース評論』で、読売新聞の「ファンを裏切る『億万長者』のスト」と「何が選手たちの真の望みなのか」の二つの社説に対する反論が展開されています。
    「そっちがその気なら、今さらながら話をおおもと
    >

  4. Fireside Chats より:

    ライブドアの視点で野球協約を読むと

    大西宏さんが、プロ野球経営者は、選手批判でなく、ファンが納得し共感する解決策を示すべきだと指摘するように、いまや対立の構図は、経営者対選手会から、経営者対ファン及び一般社会に移行した感がある。
    今後、経営者は一般社会に対するアカウンタビリティ(説明責任)を

  5. 読売社説今日も選手会批判に、ふぐ屋唖然

    [プロ野球スト]「何が選手たちの真の望みなのか」YOMIURI ON-LINE
    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れません。本当に嘘つきってイヤですね。

    >ベル様
    読んで頂いているとのこと、とても嬉しいです。
    経営側も、読売新聞も本当に

  6. 読売社説は続く〔アンチG/no.70〕

    読売新聞の社説では、懲りずに反選手会スト・キャンペーンは続いているようだ。自称阪
    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れません。本当に嘘つきってイヤですね。

    >ベル様
    読んで頂いているとのこと、とても嬉しいです。
    経営側も、

  7. 社説を読んでみよう2&根来の最後っ屁

    まさか「2」をやるはめになるとは思いませんでしたが。(^^;;; きのうの読売社
    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れません。本当に嘘つきってイヤですね。

    >ベル様
    読んで頂いているとのこと、とても嬉しいです。
    経営側も、読売新聞

  8. BSミツルH より:

    これは≪読売社説≫に見る問題のスリカエ(の一部)ですね…。
    『経営側は、これでは来季に十二球団の態勢で臨むことが前提となってしまい、「新規参入球団の公正な審査にタガをはめてしまう」と、受け入れなかった。』
    6×5が6×6になったら新規参入枠がなくなる、というヘンテコな論理ですか?
    実際に6×5を維持したいのは1つ潰して4にしたいからだろ、え?
    その次は1リーグか、もしくは5×5を考えてたんですよね、一部のオーナー諸君!
    これは≪空白の一日男≫による問題のスリカエ…。
    『選手会は、経営側が損害賠償を断念するかわりに不況の社会に逆行するようなストを停止すべき』
    損害賠償は不当労働行為なので問題外。今回のストは待遇改善を主張しているのではない。年俸の高騰が経営圧迫の一因であるのは確かだが、その原因たるシステムを作ったのは経営者であり100%経営責任ですね。
    これは≪高名な元HR王≫の発言…。
    『新球団参入は来季からとなると日程的に難しいし…』『雇用の枠は(世の中を見ても)伸びたり縮んだりしているのに、選手会があんまり今の枠を絶対譲れないということになっても、おかしなことになる』
    参入は簡単ですよ。誰がクビにしないでくれって主張したの?
    最後に法曹界出身のコミッショナー。何やらぐちゃぐちゃ言って退散しましたが、経営側にマル秘ペーパーを渡して事態が混乱・混迷したら遁走しちゃった…。ついに野球界のためには何もしなかったですね…。

  9. ストライキについて

    読売新聞の社説は、僕の書く意欲を生み出すと言う点では稀有の存在だ。「何が選手たちの真の望みなのか」を見よ。
    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れません。本当に嘘つきってイヤですね。

    >ベル様
    読んで頂いているとのこと、とて

  10. ベル より:

    はじめまして。
    阪神ファンとして、いつも楽しく読ませて頂いています。
    昨日・今日の読売の社説には、私も呆れました。
    他の新聞の社説と比べてみると、一生懸命自己弁護をしているように見えて滑稽でもありました。
    このストライキを機に、新しいプロ野球を作っていって欲しい物です。

  11. 雑 記 帳 より:

    一日が過ぎ

    昨夜の報道ステーションで見た機構側と選手会の交渉後の会見は、用意されていたのかと思われるような機構側の会見と・・・それに対し苦悩が伺える古田会長の会見。
    機構側の会見は今朝の新聞を読むまでもなく、選手会を批判する物だった。
    自分達はこれだけやったのに・・
    >

  12. 一人の野球ファンとしてとれる行動は何がいいのか

    考えました。結論の前にボクなりのまとめ。

    ・・・・・・・・

    おそらく今回ほど支持を得ているストはないしょう。また論点もはっきりしています。

    今回のスト、将来球界をどうするのか、というのが争点ではありません。(これだけ表現をぼかすのはよくない。これは
    >BS

  13. プロ野球ストライキにおける読売新聞社説問題

    9月18日付け及び、19日付けの読売新聞社説が様々なところで話題を読んでいる。話題を呼んだ理由はもちろん、プロ野球ストライキについて、一方的に選手会側をペンで攻撃した事による物だ。
    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れま

  14. ★★私は古田を指示します!!皆さんもそうですよね!★★

    老害をつぶしましょう!ライブドアがんばれ!!楽天よ後から出てきてふざけないで。
    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れません。本当に嘘つきってイヤですね。

    >ベル様
    読んで頂いているとのこと、とても嬉しいです。
    経営側も、読

  15. ♪本当にプロが書いた社説なの?

    ●昨日今日の読売新聞社説が、色々なブログで話題になっているので、余り気が進まないが読んでみた。
     はっきり言って、これがプロの記者が書いた「社説」なのかと驚いた、というより呆れてしまった。(笑)

    ○(9月18日付・読売社説)

    ○9/18の「社説」で
    >BSミ

  16. torao より:

    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れません。本当に嘘つきってイヤですね。
    >ベル様
    読んで頂いているとのこと、とても嬉しいです。
    経営側も、読売新聞も本当に滑稽です。で、ネット界でこんなに騒ぎになっていることにさえ気づかなければ、笑えないほど滑稽です。

  17. 選手会スト突入(その2)

     しかし、昨日に続いてここの社説を提供?する事になるとは(苦笑)。自らのことを棚に上げ、よくもまあ「正当化」しようとしてます。

     社説の中で、「過去の参入の失敗例」というのがあります。高橋ユニオンズ、日拓ホーム、太平洋、クラウンライターetc.・・・。こう
    >

  18. 読売新聞が死んだ日

    日本プロ野球史上初めてのストライキが実施され、新聞各紙の日曜の朝刊には、その関連
    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れません。本当に嘘つきってイヤですね。

    >ベル様
    読んで頂いているとのこと、とても嬉しいです。
    経営側も、

  19. 楽天が仙台を本拠地にプロ野球球団設立を申請?

    ライブドアも仙台で申請のようだし、杜の都でのバトルがおこりますね。その背景は何だろうか。少し探りたい。
    >BSミツルH様
    私が古田会長の立場だったら、コロッと騙されていたかも知れません。本当に嘘つきってイヤですね。

    >ベル様
    読んで頂いているとのこと、とても嬉