西武裏金スカウト事件 所感

スポンサーリンク

券あるよ、券あるよ?


今日の甲子園G戦、いっぱい当日券あるよ?(公式)
神戸でのファイターズとのオープン戦は、また2?2の引き分け。
一応これでかねてから宣言していた、若手チャレンジシリーズは終了。後は主力の調整もかねながら、一軍枠や各役割分担の最終選考に入っていく。
パンチの効いた打撃や、粘って四球を取るなど、打つ方ではまあまあなところを見せていた赤松だが、彼に求められているのは、まず堅い守備と、相手にプレッシャーをかける走塁。ここで力を発揮できなければ、一軍に置く意味がない。しかしどうも「やらかし癖」があって、さあここだというときにダメプレーしちゃう。ダイビングすれば後逸する、チャージすればはじく、思いっきり投げればそれる、行った!と盗塁すれば余裕で刺される…これが赤松に対する信頼性の低さになっていた。ちょっとした気負い、巡り合わせというものなんだろうけどね。
この日、ようやく自慢の肩で本塁に刺した。またここのところ、盗塁成功時のスライディングがかなり力強くなっている。流れが変わって来たように思う。少なくとも一軍ベンチ取捨選択の対象レベルには間違いなく入った。
鳥谷が「ムチャ振り引っ張りキャンペーン」を終了し、「コースに逆らわず反応週間」に突入。得意のレフト打ちでヒットを重ねた。特に追撃のタイムリー二塁打は、インパクト自体はソフトな感じに見えたが、打球はバカーンと伸びてレフト頭上、フェンス直撃。風に乗ったのもあるだろうが、やっぱりパワーアップしてるね。連日の3安打で、サンテレビ解説の福本っさんも思わず「置いといきたいね」(笑)。
先発ジャンは余裕の好投。まあなんだかんだ言っても、長年メジャーでやってきたドミニカンは精神的に図太いやね(笑)。見た目にもスッキリと絞れて来たし、直球の威力も増してきた。予想外にコントロールが良く、矢野の求め通りにいろんな初球の入りができていた。ファイターズ打線は、引きつけて反対方向にコチンと合わせる打者が多いので、続けて合わせられる場面もあったが、要所で見せる力を込めたアウトローへの直球は(この日はわずかにボール判定が多かったが)十分ウィニングショットになる。
いつもこんなにコントロールが良いのなら、ちょっと認識を改める必要あり。やっぱり先発ローテに入れなきゃいけないかな。
三番手ボーグルソン。この人はハッタリでもなんでも、打者を怖がらせてナンボの投手なのだが、外への直球、スライダー、カットボールを揃えすぎると、球速の差もあまりないし、とにかくなんにも怖くない投手になっちゃう。リード面で監督が狩野に文句言っていたが、確かにその通りだと思った。そこらへんをわかって使う分には面白い投手だと思うが、取捨選択線上になると思う。
二番手ジェフは152km/hとか出してたよ。どうなってんだ?(笑)
最後を締めたダーウィンも下げた評価を戻すくらいには上げてきたかな。直球を内に、遅いチェンジアップを外にという組み立てはダーウィンに合っている。ここでは狩野ナイスリードだった。
西武ライオンズ球団で学生と社会人への利益供与事件を公表。スポーツ紙はもちろん一般紙でも大きく取り上げている。所属を含めて、一番詳しく伝えているのは朝日か(記事1)。
あの日本プロ野球界のことなので、どうしてこのタイミングなのか、この公表で誰が得をして誰が損をするのか…いろいろと勘ぐってしまう。裏事情などに精通しているわけじゃないから、まったくわからないんだけどね。おそらくは、堤王朝崩壊後、当局や衆目の監視が厳しい会計状態の中で、不正をたださなければならず、タイミングを見計らって期末直前に…てなことなのだろう。
一連の報道を読んだ正直な感想は、西武球団の現上層部は極めて真面目に対処したな、ということ。社会人の方は、一場問題を機に止めたということで、これはおそらく他の球団にも公表していないだけであることだろう。学生の方の話にしても、結局約束どおり指名できない情勢になったことについて違約金を支払ったという意味に近いのだろうから、「不適切な関係を適切に処理した」と言えなくもない。
私は、その後のドラフトを見ていて、その選手や関係者の表情を見ていて、不適切な関係は形を変えて生きているに違いないと思っている。それは根拠のない思い込みかも知れない。でも中日・中田宗男スカウト部長が「希望枠がある限り、こういう問題はつきまとう(中略)契約金の上限をなくし、正確な金額を公表すればいいと思う」と言うように、構造的な問題だから(サンスポ)
例えば、交渉術として、公表しない契約金が存在すれば同じこと。(推定)の裏でわからない給料として入団後に払い続ける約束があれば同じこと。他にいくらでも形を変えた「不適切」は存在しうる。野球ファンの多くも、きっとそういうものが存在していると思っているだろう。
そして、この西武の真面目な対処を煙たがらずに、きちんと球界全体の体質改善に結びつけて欲しいと思う。
結局、たくさんの人に野球を見てもらおうと思ったら、球場の空席をなくすことが一番の基本。そのためには、不健全な業界であると知れることは、マイナス以外ない。
関連して言いたいことは山ほどあるけれど、今日のところは、報道に対する感想にとどめる。

コメント

  1. 西田辺 より:

    アマ選手利益供与。
    何でこのタイミングでの発表か、誰が受け取ったか
    別にそんな事は、後から嫌でも目や耳に入ってくる
    ので、今はどうでもいい。
    この朝日の記事の中で気になったのが、早大選手の
    父親の供述。
    「奨学金のような認識」これには頭を傾げざるを得なかった。
    スカウトが、どんな話を持ちかけたかは推測でしかないけど、
    契約金から差っ引くなんて話は眉唾物。
    親にしてから、『優秀な選手は、優遇されて当然。
    入団予定の球団から饗応を受けて当然』の思想が
    ある。
    与える側に、その思想が有ってもある意味驚かないが
    受け取る側まで、そんな考えに染まってしまっては・・・。
    本当に何か狂っちゃいませんか?
    余りにも世間の感覚から乖離してはいませんか?
    メジャーが一時酷い客離れを起こした原因は、
    こんな世間との金銭感覚のズレが一因とも言われてます。
    このままじゃ、本当に視聴率云々とは別の意味で
    プロ野球は終わってしまいそう。

  2. 西田辺さんのおっしゃるとおり
    何よりも受け取る側がおかしい。
    学生野球憲章、有名無実化してしまってるんですね。
    入社予定の企業が青田買いとして奨学金を出すことはあります。
    しかし、それはきっちりと試験を受けてのかなり狭き門。
    金額的には常識的な奨学金の範囲内。
    1000万円だと?!
    ふざけすぎです。
    非正規雇用者の多くが年収200万円いくかどうかというこのご時世に。

  3. 蹴舞 より:

    別に裏で何やってようと選手達が最高のプレーを
    見せてくれれば、それだけでいいです。
    元々試合に出てない選手に何億もの大金を払うような
    おかしな世界ですから・・

  4. 蒸し返し より:

    一人は東京ガスの木村みたいです
    去年あれだけわがまま言っといてこれでは…
    もう一人は早稲田の野手みたいですけど一千万円とかありえないですよね

  5. Salut より:

    こうゆう話がまだ出てくるプロ野球界、そしてみなさん御指摘の当事者である保護者の感覚。
    自分とこだけ良ければ..っていう姿勢は本当に不健全で情けなく思います。
    プロ野球の理念、ドラフト制度含め「共存共栄」を今一度徹底しないと本当に未来がないというのが、まだ分からないのでしょうか?
    阪神が中田(大阪桐蔭)に対して、後ろめたいことをしてない事を祈るばかりです。

  6. toraoファン より:

    ↑みなさま方の言われる通り。。。同感です。。
    ただこの報道や記事を見て『公表した…、公表してくれたんや…』って率直に思いました
    公表せざるえない状況だったのかもしれませんが、何処からか疑惑等が持ち上げる訳でもなく、球団が先陣きって『してました!』って。
    西武は生まれ変わろうとしてるのかな?他の球団も??膿みは早く出し切って下さいね??
    もう日本の膿みは出し切れないところまできてます・・・・・悲世

  7. torao より:

    to 西田辺さま
    裏ばっかりでやんなっちゃう。でもこれは昔から変わってないんでしょう?
    プロ野球黎明期だって、そういう生臭い話はいくらもあったということだし。
    与える方も、もらう方も、悪いのは悪いんだけれど、結局そうなる蓋然性をそのままにしていればなくならないですよね。不正を無意味化して、厳罰化しないと。
    to (まめ)たぬきさま
    私は不思議と金額の多寡に関してはなんとも思わないんです。実際1千万で有望新人確保できれば、その後の年俸とのバランスから言えば安いもんでしょう。また、「世の中、ウラでは」という情報があまりに多すぎて、麻痺してしまっている部分も大きいですね。
    to 蹴舞さま
    一理ありますね。球団というものが、経済的にどう社会の役に立っているのかまったく見えない、見せない現状ですから。その根本のおかしさを考えると、だから何?みたいな感覚に…。
    to 蒸し返しさま
    確かにありえないですよね。でも希望枠の選手って、結局諸条件の「セリ」をやっているわけでしょう?確かに口止め料、手切れ金というのは汚いし、表と裏とじゃ大違いではありますが、金額的に言えばどこの球団でも「確保するための費用」は何らかの形で存在するように思うのですが、ひねくれすぎですかね。
    to Salutさま
    阪神がどうなのかは知りませんけど、「つけとどけ社会日本」では大衆の支持は得られませんね。結局、制度改革が必要だと思っていない人の声が大きいということなんでしょうか…。
    to toraoファンさま(そのハンドルやめれw)
    どうやら膿を出すというより、止むに止まれず、仕方なく自分から発表したって感じなのでしょうか…。それもわかりません。ただ、決めごとの後、「やめたのが一人」と、「精算したのが一人」ってのは、私せめてもの救いだとは思うんですよ。ヘンですけどね。

  8. デジ1工担者 より:

    ライオンズ側,早稲田大学人間科学部の栄養費王子/清水勝仁選手にしても双方そもそも発想がunfairらしいっすね。
    共同通信が以前からこのライオンズmatterについては調査取材していて東京ガス本社,早稲田大学硬式野球部から複数証言者が現れ球団としてもはや隠し通せるmatterじやないと判断したみたいっすね。

  9. torao より:

    to デジ1工担者さま
    なるほどそうですか。ウソか本当かわからないので、そうですかとしか言えませんが(笑)。

  10. ume より:

    今回挙げられた2選手の高校3年時(03年度)の情報は今でも簡単に検索できますよね。
    木村は当時からA評価ですが、早大生が噂↑通りならC評価(高校生内野手23-50位)です。
    この評価でこの待遇ですから、水面下にある氷塊の大きさを想像すると恐ろしくなりますね。
    またこの年、木村より上の特A評価を受けながら大阪ガス入りしたのが小嶋(→阪神)、
    巨人の1位指名を受けてプロ入りしたのが内海(オリックス1位指名拒否→東京ガス)です。
    こうして見ると球界のほぼ全体がいよいよガス臭く、いや、キナ臭くなってきますね。
    親御さんのコメントからも、このようなことは現場では「当たり前」なんだと思えます。
    今回の2人は西武の「契約不履行」でたまたま水面に浮いてきたのではないかと思えます。
    関係者総出で浮いたアクだけ取るのですから、これは「必要アク」なんですよね、きっと。
    私はこれからもプロ野球を楽しませてもらいたい、ただそれだけです。
    (評価データはnikkansports.comより参照)

  11. torao より:

    to umeさま
    >こうして見ると球界のほぼ全体がいよいよガス臭く、いや、キナ臭く…
    ヤラレタ(笑)。でもガスの会社ってのは、確かに怪しすぎますね。普通の民間企業とは言えないですから。それに「漏れ」には相当注意してるだろうし…(笑)。