エネルギーその2

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天気のことはわからない部分も多いけれど、客入れ後の中止は基本的に主催球団の不手際だと思って欲しい。


払い戻しすればOKっていう話じゃないだろうに。今日も予報が悪いので同じ過ちだけはしないで欲しい。
Gが負けてマジック30がみたび点灯。もう消すことなく、一気に減らしたいね。
この中止は、オリンピックの落胆と向き合う好機を運んでくれた。あの準決勝敗退以降、関東地方はそれまでの異常高温が嘘のように冷え込んでいる。私の頭もだいぶ冷えてきた(笑)。
この落胆はなんだったのだろう。単純に「負けた」という事実そのものに対する落胆より、もっともっと大きいものがあったんだよな。
まずはその負け方。リードを奪っても、回が進むにつれて守りの気持ちからどんどん萎縮が進み、体が動かなくなって、あっさりとまくられるという試合の繰り返し。その原因となるベンチのフリーズと、選手起用。
相手の素晴らしさより前に、ジャパンの不甲斐なさを感じる展開では、「負け試合にあるべき感動」すら生み出せなかった。
その悲しい負けっぷりが、五輪という国民的注目の下で晒されるという事実にまた落胆した。プロ野球は一時代前とは違うものになっている。ペナントレースの優勝争いや、プレーオフ、日本シリーズでさえ国民的関心事にはならない。それはある意味で正常化とも言える。
しかしそこにそこはかとない淋しさを感じている野球ファンは多いと思う。自分の好きなことは、ヒトが何と言おうが愛好していれば良いことだが、できればその面白さを他人にも理解して欲しい、そう思うのが人情というもの。みんなが見ている中で、最高に素晴らしいプレーをして欲しい、最高に面白い勝負を見せて欲しい。
その願いが叶わなかった落胆の大きさもあるのではないか。少なくとも私にはそれがあった。
エネルギー保存則。この落胆のパワーは、今「怒り」と「改革への欲求」に変化して日本野球界にある。少なくともそのパワーは野球好きの中におびただしいエネルギーとして蓄積されている。このエネルギーを有効活用できるのか、それても閉じられた「野球の世界」の外に放出されてしまうのか。野球という競技種目を司る人々にかかっている。私は、彼ら「野球の偉い人」の中にも、当然この同じ落胆があり、怒りと改革への欲求を持っているのだと信じる。
銅メダルを取った陸上400mリレーの選手たちが、口々に先輩たちから受け継いだバトンを形にすることができたと喜んでいた。何かを手にしたい。その強い思いを世代が変わっても受け継いでいく。経験とノウハウと精神が受け渡され、伝統という力になる。そこに「尊い思い」がなければ、ただ長い時間やっていても伝統にはならない。
北京五輪における星野ジャパンは言い訳できぬほど弱かったが、星野監督は審判のジャッジについて言い訳をしていた。しかしそれについて、過去の代表監督松永怜一は自分たちの態度が招いたことであり、アマでは常識だと一喝する。そこに「伝統」の姿は一切ない。
そして「アマ」「プロ」というまったく意味のない境界線の姿が浮き彫りになる。
他国の戦略、戦術には優れたものが多数ある。しかし日本にはそれらを行う以前の問題がある。
一つ、日本国内において、野球を一人でも多くのアスリートにプレーしてもらい、一人でも多くの観客に喜んでもらえるよう、その普及促進を唯一無二の目的とする「日本野球協会」を組織し、ありとあらゆるレベルの競技団体がその目的のために一致協力する体制を整えること。以上。
このある意味、一番あたりまえで、一番難しいことにチャレンジしない限り、本当の意味での「日本野球の伝統」は培われないだろう。
WBCはすぐそこ。星野監督には当然責任がある。だが誰に任命責任があるのか、さっぱりわからない。野球日本代表がいったいどこの組織に所属するものなのか、誰が正しく言えるのか。それ以前に、何のために国際大会で世界一を目指すのか。
いつまでたっても地質検査もなし、基礎工事もなし。柱を立てては倒して、上物だけ立て替えるような「伝統なき再建(のような何か)」がまた始まるというのなら、ファンに蓄積されたエネルギーが、野球の外に出て行く。
たぶんまだ続く。
Special thanks for DAI !

コメント

  1. 西田辺 より:

    ストライクゾーンやミットの話し1つを取り上げても、如何に日本の野球が
    物語として繋がっていないかの証左になりますよね。
    他の国、他の競技なら当然ある知識が全く次に伝わらない。
    国際試合に対する経験・知識は、アマ側の方がプロを凌駕する。
    全ての面においてプロ>アマではない。
    問題なのは、日本に無数にある野球と名のつく組織の密室性と、相互協力意識の無さ。
    プロ側も、如何に普段のペナントの試合とは異質な野球が行われるかの認識が甘かったと言われても仕方が無い。
    日本野球組織の脆弱性を真正面から問われた敗戦だったのでしょう、今回は。
    でも、中の人たちは気付かないんだろうなぁ、きっと(笑)

  2. ばかぼん父 より:

    日本には伝統もあるし文化といえるほど根付いた野球が
    あると思います。
    それは地方予選から甲子園までKO方式で戦う、
    夏の全国高校野球です。
    学校の部活動のひとつと考えると異常であり特別だけど、
    各地のクラブチームとして見れば、
    優れた指導者が数多くいて、
    素質のある選手達がそこに集まり才能を伸ばしている。
    やっている野球の質はヘタなプロチームより
    高かったりする学校もあるし(例えば浦添商など)。
    今回の結果は監督に、思い込みと結果論しかできない
    「考えなし」を選んだことが全てであって、
    「日本(アマ)球界の基礎」に問題があるわけじゃないのでは?と思います。

  3. torao より:

    ばかぼん父さん、そのとおりですよ。それが「トップチーム」にボトムアップしていかない仕組みが問題だと、これから話が続くところです(笑)。

  4. 広虎 より:

    李大浩を今年阪神が調査していたとは。
    06年の三冠王で一塁守備もうまいらしい。
    あのケツはフィルダーを彷彿させる。
    これは来年何としても入ってほしい。
    お題と関係なくてすんまそん。

  5. 酔虎伝 より:

    小生は一貫して星野を低く評価してきたが、
    今回のオリンピックで証明されたと思う。
    何度日本シリーズに出ても勝てない監督。
    私情を挟みすぎて、采配が偏りすぎる。
    何ぼなんでも、あの岩瀬の起用法はないやろ!!
    あと、日本球界の対策として、
    日頃からボールの大きさを国際試合と同じものにしておくべきだし、
    ストライクゾーンもやる前から研究しておくべきだ。
    国際試合に於いては、
    感情を重視する星野は、最悪だ。

  6. ジジィ より:

    川上、岩瀬にこだわった星野監督を見ていて、2003年伊良部(シーズン後半は調子を落としていた)にこだわり負けた日本Sを思い出しました。
    「負けたら終わり」の短期決戦の監督人選は難しいですね。

  7. いわほー より:

    星野監督に責任を問いたいのはふたつ。阪神時代、あれほど選手を扇動するのが上手かったのはメディアを利用した劇場型手腕に長けていたから。「政治家」の手法そのものだ。それにメディアがチーム内のブリーフィングを担っていた。この効果があって初めて星野は力量を発揮する。いくらジャパンに付いて回るメディアが日本向けに情報発信しても、海外の地じゃリアルにエコーバックしない。そのことを理解できずに従来のやり方を踏襲しようとしたのではないか?
    もうひとつは、やはり監督を離れてタイガースのSDとして、しっかりとプロ野球に寄添って歩んで来たか?という疑問。たまにテレビで解説する内容の頓珍漢さにはガッカリした。
    星野さんには今回の責任を取って、あえて来年のWBCの監督を是非引き受けてもらいたい。そして、もう一度「星野采配」を一から見つめなおしてほしい。それが日本プロ野球に対する「落し前」だと思うんですが。

  8. まるこ より:

    はじめまして。
    いつも楽しみに拝読させて頂いております。
    バスケット決勝を何となく見ておりました。
    アメリカが優勝し解説の方が「スターを集めたが通常プロの考え方で五輪は勝てないということで監督は国際経験の豊富な大学チームの人なんです」というような事を話されていました。
    「なになに」と思いまして、アメリカ五輪チームの記事を幾つか読みました。「なるほどなぁ」と思いました。
    本気で国際舞台で勝つならばその競技がひとつになっていかないといけませんね。
    この五輪でメダルをとった他競技から学ぶこともあるなぁと思いました。

  9. kiki より:

    星野ジャパンに必要なのは「参謀役」じゃないでしょうか・・・
    誰が監督でも冷静な判断が出来ない場面はあるはずです。
    監督に信頼され、助言できる人物がいたらなと残念に思います。

  10. やっぱりトラ! より:

    火事場のクソ力という言葉があります…そこでプロのやる気を最大限引き出すために明確なペナルティを課しましょう。
    高給取りの皆さんなので罰金くらい屁のカッパ、丸刈りもダルや宗リンにとってはむしろカワイイなどと評判をあげてしまう恐れアリ。
    ここは金メダルの韓国のむこうを張って負けたら自衛隊(網走分屯基地に限る)に一年間入隊!ってのはどうでしょうか?

  11. apatite より:

    昨日のヤクルト球団の中止の仕方は、全く、非常識というべきで、雨はずっと降っていたのだから、早めに決断をするのが、客のためのサービスというものです。ぐずぐず引き伸ばして、雨の中で、待たせた挙句の中止なんていわれたら、私なら、頭にきて、往復の交通費出せというかもしれない。

  12. 一虎ファン より:

    オリンピックのことはもう忘れて、日本野球の改革も「野球の偉い人」に任せて、私は偏狭な一虎ファンに戻ります。
    今日もやるのかやらないのか…。往生際の悪い主催者です。

  13. cooper より:

    昨日も今日も楽しみにチケット持ってるのに、、、
    昨日は外野自由しかとれなかったので16時から球場にいたのですが、16時過ぎから雨は同じような調子だったのに、結果、中止には頭にきましたヨ。今日もどうなりますやら。もう出発しないとならない時間になっちゃいました。2日連続でやられたら、怒ります。

  14. ケイマンGT より:

    代表を金儲けの道具としか思ってない連中がいる限り変わらないでしょう。