楽にE連勝

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二軍サーパス戦で、金村曉が5回3安打、阿部が3回1安打、能見が1回0安打のパーフェクトリレー。


交流戦が終わると、ペナントレース再開までポッカリと空く。その間の「ミニキャンプ」で一軍戦力の再整備と、予備戦力の把握が行われるワケで、ある程度経験のある二軍選手にしてみればここが今年最も大切な勝負所。
一時沈滞ムードが漂いかけた先発投手陣だが、後半に向けてベテラン若手入り乱れたローテ争い激化の予感あり。
イーグルスは若い左腕の片山が先発。でっかいねー、TVの画面からはみ出そうだったよ。立ち上がりのドサクサで3点取ったけど、以後はピシャリ。速い球と遅い球では投げ方が全然違うなど、まだまだ発展途上だが、それを補って余りあるクロスファイアがある。ずっと良いドラフト(ラッキー含め)をやってるからねイーグルスは。
先制点は初回2番関本の今季1号。赤星三振で一死無走者。ようやく訪れたフリータイム(笑)。本来、関本の「飛ぶミートポイント」はやや投手寄り&やや遠めだ。長いリーチと右足の蹴り込みの強さを生かして、スイングに最大限の遠心力を与える。しかし2番を賢くこなすクレバー太郎は、その本来のスタイルを捨てて、ポイントはぐっとホーム寄りに惹き付け、右打ちを基本にしている。
しっかしここはもう打ちたかったんだねえ、そらそうだよな。あんな1番とあんな3,4番に挟まれた2番打者は辛いと思うよ。素晴らしい自己主張だった。
ただインタビューはスレすぎだから、もうちょっとプレー同様に純情ぶった方が良いかもね(笑)。
2回は片山の自滅から2点もらった。主審友寄がかなり辛目のストライクゾーンだったってのもあるが、林、鳥谷の左を抑えなければという意識が手先を硬くした。野口もしっかりと見定めて四球3つの無死満塁。
ここで開き直って素晴らしい球を放り込んでくるのが良い投手なので、打席の打者は決して消極的になってはいけない。第1ストライクをしっかり振っていった藤本、ビッグポップのレフト犠牲フライは上出来。もちろん欲を言えば、ライトへ引っ張ったヒットが良いし、二走を三進させるライトへの犠飛が良い。しかしその意識でギュッと縮こまってスモールポップにしてしまうよりはずっと良い。
上園が一発で犠打を決めて、向こうがもっともイヤだと思っていたであろう赤星の高いバウンドの内野安打でもう1点。関本のヒット性はショート正面でチェンジ。
無死満塁となった時、それでもイーグルス側は、藤本、上園、赤星なら、ひょっとしたら抑えられるかもと思っていたかも知れない。その3人で犠飛、犠打、タイムリー内野安打でスルッと2点掠め取る。知らない間に秘孔を突いているようなもんだ。
二軍ではずいぶんと苦しんでいたという話だが、上がってきてからの上園はずっと良い上園だ。顔つきとか、フォーム、間合い、マウンドでの態度…上原に似てきてない?制球力はぜんぜんまだまだだけど、集中している様子とか、「打たれない」と決め込んでいる雰囲気とか、ホントいいよね。あ、上原ってのはジャイアンツの上原じゃなくて、全日本の上原のことね(笑)。回復してるのかね。
上園のような投手を見ていると、スピードガンによる初速測定は、打ちにくさの目安でしかないというのがあらためて良くわかる。130km/h台後半の直球に、明らかに打者は振り遅れているし、詰まらされる。物理的なメカニズムにより、終速が落ちない投げ方なのかも知れないし、フォームの視覚効果がタイミングを取りづらくしているのかも知れないし、他にもいろんな理由があるのかも知れないが、打者に聞けばきっと「上園のストレートは速い」と言うだろう。昔、星野伸之の120km/h台の直球をどの打者も「速い」って言っていたもんね。打者にとって速ければ、スピードガンがなんと言おうと速いのだ。逆にスピードガンが160km/hと言っても、打者が「そうでもない」と言えばそうでもないのだ。
こういうところが実に面白いと思う。
さて、試合はちょろまかした3点と、きっちり取られた1点。KJFとつないでそのまま終わっても良いような展開だったが、7回久保田がピシャリとやったことで、バランスが崩れたかのようなワンサイドになった。このあたりは、両チームの浮き沈みの波が微妙に交錯したという風でもあった。先発がしっかり試合を作って、一気に好調時の雰囲気を取り戻したタイガースと、良い勝ちを続けてすこしチームに無理がかかっていたイーグルス。その差はこの日の点差ほどはまったくなかったと思う。8安打で8点だもんね、上手くいきすぎだよ。
藤本、ビッグポップ犠飛あり、バンザイポップあり、猛打賞ありの大活躍。ちょっとファンタジスタっぽいね(笑)。
金本さすがの一発回答、お見事。
ジェフとナベは良い感じに戻して次戦に入れるね。
交流戦優勝したって私が賞金をもらえるわけでもなし(当たり前だ)、どっちでも良いのだけど、ここまで来たら優勝したい。選手たちも少々の小遣いは欲しいだろうし、苦労をともにしている裏方スタッフにも分け前が回ることを望んでいるだろう。それに、秋にはリーグ優勝、クラシリ優勝、日本一、アジア一という4つのタイトルを獲るのだから、ここで一つ欠いてしまっては玉に瑕ってもんだ。もっとも交流戦優勝を含め、全優勝タイトル制覇寸前のアジアシリーズで負けるってのも愛嬌があって好きだけど(笑)。
交流戦の順位決定は、勝率が同じなら去年の順位が上のものを上位とすることになっている。去年タイガースは交流戦の時期絶不調で10位(下は11ライオンズ、12カープ)。単独にならなきゃ優勝はない。とりあえず土日のFに連勝して、セの各チームに頑張ってもらわないとね。でも1つでも負けちゃうとGにやられちゃうから、とにかく2つ勝たないとね。

コメント

  1. ジジィ より:

    金村曉の復調で、また一つ楽しみが増えましたネェ。
    交流戦、同率首位だと昨年の順位で…は今朝新聞で初めて知りましたが、とりあえず今夜ヤクルトを応援するしかないですね(笑)
    目指せ『完全制覇』!

  2. 猛虎くん より:

    そうですねーベテラン、若手 入り乱れてほんと今年の投手陣は 頼りになります。
    ただ 福原 安藤の怪我は 毎度のことながら 寂しいですね、それに取って代わり去年の新人王上園 ナイスピッチでした^^

  3. 広虎 より:

    やはり野口のリードが上園を乗せてるんでしょうな。矢野のリードは安全策という気がするし、上園の持ち味が活かされないかな。
    それにしても山崎を三振に取るところなんか気合い入ってたし、あの気構えを杉山や能見も見習ってほしいね。

  4. とらぽるた より:

    え?っこの試合数で1ゲームのディスアドバンテージですか!ショックです。
    日ハム戦連勝しかないですね。館山(ヤ)、グラ・内海(巨)相手にソフトバンクも3連勝はないでしょう。
    ひとつ負けてG連勝なら同率でGが優勝。これは気分的には最悪だね!
    あ、昨夜のゲーム。左右の代打の切り札を温存し、林ちゃんのリハビリを優先。
    平野復帰の足音に関本、藤本はカチカチ山状態だし。いやそのイヌとサルが出てくるのは・・・??
    で、トリは三割切ってガス抜きしてるし、新井さんは千葉での満塁3球3振以来、何やら熱病にうなされてるみたいだ。
    で、キラリと光ったのが遠路はるばるの家族に見せたバルちゃん代打、セカンド起用。
    どん様すご過ぎ!!

  5. 一虎ファン より:

    友人から突然声が掛かって、新装なったグリーンシートを初体験してきました。
    実に快適な観戦環境でした。
    毎試合、あんな気分で観戦できる人がうらやましいっ!
    球場入り口でもらった公式ベースボールカード。私のは藤本、友人のは赤星でした。
    「ポッパー藤本か…」なんて苦笑いしていましたが、昨夜の藤本は犠飛に猛打賞に落球と、すんごい目立ちぶり。ゴミ箱行きをまぬかれました。
    平野が復帰しても先発をはずされないように、あと二試合でさらにいい結果を残すべし!

  6. りさ・ふぇるなんです より:

    >全優勝タイトル制覇寸前のアジアシリーズで負けるってのも愛嬌があって好きだけど(笑)。
    私もその路線希望です。
    いかにも阪神らしくて(^^)
    負け希望って言うのも変だけど。。

  7. 555 より:

    楽天 片山くんは、うちの鶴、若竹と同世代。鶴は大阪四天王(平田、辻内、岡田)ですが、片山くんも、兵庫ビッグ4だったのです。若竹:育英、片山:報徳、大西:神戸国際(SB)、大前:社(たぶん早稲田)てな具合でして。兵庫県民としてはひそかに期待しているのですが、いきなりのご当地での初先発はちょっとかわいそうだったかなあ。まあ、なにぶんひとつよろしくです。
    日曜のハム戦、アルプスにいってきます。今年甲子園で6敗しかしていないうちの2敗をライブ観戦している私が、行かない方がいいですかね?(笑)

  8. 西田辺 より:

    平野の回復情報がいよいよ一軍近しを告げだしたら、関本藤本コンビの調子もアップ。
    現金な奴らめ(笑)
    千葉で屈辱的な連敗も甲子園でナイスゲームで連勝!
    やっぱり我が家はいいね。
    交流戦もあと2つ。しっかり闘って、セ界戦に備えよう。
    その2戦でご褒美が貰えるかどうかは、野球の神様が決めること。
    果報は闘って待てだよね。

  9. のののー より:

    この9回裏に玉置を使わずして、いったいいつ使うつもりなのかと。残り2戦を宣言通り勝ったら、金村と入れ替わりで投げずに二軍というのはやめてほしい。

  10. おかぼん より:

    >物理的なメカニズムにより、終速が落ちない投げ方なのかもしれない
    以前読んだ「和田の130キロ台はなぜ打ちにくいのか」(佐野真・講談社現代新書)では、ボールの回転数がポイントで、和田の場合のフォームと指の働きを解析してましたが、いわゆる「キレ」のあるボールってことですよね。上園本人は「自分は速球派」と言っていて、この「マインド」もとても貴重と思います。
    リーグ戦再開に向けて先発の再編が求められているところで、昨季の新人王が本領発揮できるかどうかは実に大きなことです。