勝負手

スポンサーリンク

試合後、この試合で大きなウェイトを占めた「采配」について問われた岡田監督。采配を「怖いこと」と言った。試合の流れを変える「怖い」勝負手が飛び交う試合だった。

負ければ土俵際まで追い込まれる。勝てば勢いを取り戻して土俵中央に戻す。7試合制のど真ん中4試合目には「天下分け目」の意味がある。

1回ウラ、ヒットの近本を中野が送り、森下の二塁打で先制。直後の2回表、先頭頓宮のセンターオーバーを三塁打にしてしまい、一死後紅林の右前打で1-1同点。

すぐそのウラ、阪神は二死から木浪が当たり損ねの内野安打で出塁。オリックス先発山﨑福は続く才木に四球を与え、近本が左へタイムリー。心の隙をつくような得点で2-1。

大事な試合の先発が回ってきた才木。四隅を狙うコントロールはないが、速球の勢いで押し込み、タイミングだけで振ってくるときには変化球を「消える魔球」として使う。今の阪神では唯一の「怖さのある先発投手」と言っていい。

3回表ヒットと四球で無死一二塁としたが、森を遊併打、頓宮を三振。4回は四球、犠打、四球で一死一二塁とされるも後続を断つ。5回は宗の二塁打で一死二塁とされたが森、頓宮を打ち取った。

ボール球を投げること、結果四球を出すことを気にせず、悔やまず、勇気を持ちつづけた。この大一番の意味を考えれば、才木が5イニングを粘ったのは大きい。

5回ウラ、近本ヒット、中野の犠打を山﨑が一塁へ悪送球して無死一二塁。ここで投手を比嘉にスイッチ。前2試合、阪神の先発投手が自身のエラーから崩れていく様を見て、中嶋監督も思い切ったのだろう。

森下遊ゴロ併殺崩れで一死一三塁。大山も遊ゴロ併殺崩れで1点入り二死一塁。比嘉は最高の仕事をした。阪神の3番と4番はよく走った。痛み分けのような「1点止まり」で3-1。

6回、阪神二番手は桐敷。先頭を出すが一ゴロ併殺打、木浪が難しい態勢からよく強い送球を一塁に返した。

桐敷が回をまたいだ7回、先頭廣岡の三ゴロを輝明が捕球ミス。オリックス三番手阿部への代打セデーニョにヒットで繋がれ無死一二塁、中川が送って一死二三塁。ここで3戦目から急浮上の宗がセンターに弾き返して二者生還、3-3同点。続く森は折れたバットとどん詰まりの打球が両方投手桐敷に向かって飛んでくるという、ややこしいことをされて内野安打。

一死一二塁となったところで石井にスイッチ。打順をひとつ下げていた輝明に代えて石井、次の回の先頭9番にサード糸原を入れた。ここで石井が踏ん張る。一気に流れを持って行かれそうなところ、頓宮を浅い右飛、ゴンザレスを高め直球で空振り三振で鎮火した。

終盤で試合を振り出しに戻された7回ウラ、先頭糸原がショート内野安打、近本のセンター右へのフライ、追いついた中川がポロリと落として無死一二塁。しかし中野が投前へのバントで三塁封殺。森下一飛、大山は外への逃げ球を空振り三振で勝ち越しならず。4番大山がチャンスで凡退する場面が続く。

8回表石井が回またぎ。先頭紅林ヒット。オリックス打線はシャープでしぶとい。野口は構えたり構えなかったりしながらバントをしたが結局スリーバント失敗で一死。しかし廣岡はフルカウントから中前へ運び、スタートしていた走者は三進、一死一三塁となる。強い球で空振りも奪える石井、三振ゲッツーもある状況。バント失敗があったからとはいえ、このあたり中嶋監督の采配は実に思い切りがいい。

続く小田に代打T-岡田が送られると、岡田監督は島本にスイッチ。すると中嶋監督は代打の代打安達を繰り出した。

1点勝負。前進守備の阪神。初球盗塁で一死二三塁。火消しというより爆弾処理班のように1球1球慎重にカウントを進める島本。フルカウントからの6球目、鈍い当たりのゴロが三塁に弾む。糸原素早く距離を詰めてイージーバウンドで裁き、落ち着いて本塁送球タッチアウト。この重苦しい場面で実に軽快な守備を見せた糸原の勝負強さ。

これで二死一三塁。打順がトップに戻るところで岡田監督がベンチを出て投手交代を告げる。ここで出したのが湯浅。渾身の勝負手だった。

エリートとはほど遠い、独立リーグ出身、ドラ6。ケガ、リハビリの繰り返し。それでも明るい未来だけを見つめて、ついには2022年にはクローザー、そして2023年日本代表にまで上り詰める。

WBCで貴重すぎる経験を積んだ。帰国後復帰まで時間をかけたが、オリックスとの交流戦でクロージングに失敗。脇腹を痛めて長期離脱。

しかし、めげない、くじけないのがこの男の素晴らしさ。「ポストシーズンで力になる」と、そのイメージを口にして準備してきた。クラシリには間に合わなかったが、この天下分け目の日本シリーズ第4戦、同点の8回二死には間に合った。

マウンドにいる湯浅の顔から伝わったのは「怖さ」ではなく喜び。あのWBCの準決勝のマウンドを経験したのだ。集中力を高める。

甲子園球場が感動している。湯浅の登板に涙している。虚を突かれたのもあるが、こんな「怖い」采配を振る岡田彰布に度肝を抜かれている。

湯浅が投じた第1球、中川スイング。打球はWBCをともにした中野の上空へ。空が割れるような大歓声。甲子園球場が真の姿を現そうとしている。

しかしオリックスの侍も負けていない。先頭ノイジーの三ゴロを宗がファンブル。代走島田を代打小幡が送って一死二塁。流れが一気に阪神へと傾きかけたが、宇田川が坂本、木浪を連続三球三振で寄せ付けない。

9回表、マウンドに岩崎。一死後森に中前打を許したが、石川犠打の二死二塁でもゴンザレスを二ゴロに打ち取る。

9回ウラ、糸原フルカウントから見逃し三振。外角低めどちらともいえるボールだった。

一死から近本が四球。一死だけに当然バッテリーは最大限の警戒をする。中野はこの日4打席のうち3度バントをしていたが、「WBC戦士」に流れのあるこの打席はヒッティング、雰囲気がある。

時計が22時を回る。応援団の鳴り物がなくなる。声だけが甲子園球場に響き渡る。観客が作り出す空気は、選手たちの耳を通して、皮膚を通して、どれだけの刺激となっているのだろうか。あの場所に立ってみないとわからない。

ワゲスパックが3球目、6球目とチェンジアップを制球しきれずワンバウンドワイルドピッチ。労せずして近本は二塁、三塁へと進んだ。

フルカウントとなったところで、中嶋監督は中野を申告敬遠。そしてコーチを中心に内野が集まる。解けたところで、再び森下を申告敬遠して満塁策を取った。

これもまた「怖い」采配だが、大きな勝負手だ。ワゲスパックには四球がある。大山には三振もホームゲッツーもある。負けもあるが、「4番抹殺」もある。この勝負に勝てばオリックスが得るものは大きい。

内野は前進バックホーム態勢。外野も定位置への飛球でも負けだから前のヒットゾーンを潰す前進態勢。

真の姿を顕わにした甲子園球場がワゲスパックの腕にしがみつく。ボール。ボール。ボール。大山は落ち着いているように見える。4球目インローの直球、審判はストライクと手を上げる。大山は歩きかける。弱気が気になる。5球目低め直球を振る。三塁左へひっかけたファウル。フェアならやばかった。フルカウント6球目高めへの直球をライトへライナー性のファウル。犠牲フライの意識が見えたが遅れた。7球目、インハイ直球。バッテリーの狙いどおりやや詰まらされた打球、しかし振り抜いたゴロが三遊間を破った。

打球を捕ったレフトが思いっきりバックホームする。もちろん三走近本は緩めた走塁などせずホームイン。大山が一塁ベースをしっかりと踏む。筒井コーチが指さし確認している。サヨナラゲームがしっかりと成立した。

抱き合って喜びを爆発させるタイガースの選手たち。桐敷が泣いていた。

両監督が追い込まれた場面で大きな勝負手を打った。結果として阪神が勢いをつけて土俵中央にまで戻した。両チームともに持てる力を存分に出せる状況が整った。まだこの戦いは終わらない。

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    現地では分からなかった詳しい解説と、感動的なコラムをありがとうございます。

    わざわざ遠征した甲斐があり、素晴らしいゲームを観させてもらいました。

    両軍ともにチャンスは作れどギリギリで抑えるシーソーゲーム。
    岡田監督は何とかゲームを動かそうと、普段やらない初回からの送りバントや、エラーした佐藤輝への懲罰交代など もがき苦しみながら、
    湯浅の投入という最高のサプライズで観客を盛り上げ、流れを強引に引き寄せました。
    「投手・湯浅」がコールされ、湯浅が込み上げるモノをこらえるような表情で出てきた時に既に私の涙腺は崩壊寸前でした。
    そして「湯浅 魂の1球」に狂喜乱舞し、この1球で球場の雰囲気が一気に変化したように感じました。

    9回を岩崎が抑え、裏の攻撃に投手ワゲスパックが出てきた時は もう「サヨナラ勝ち」の予感しかしませんでした。

    4番大山の前で「申告敬遠2つ」、「大山を舐めるなよー」という皆の叫びが届きサヨナラ勝ちの瞬間には周りの若者たちとハイタッチしながら涙腺は完全崩壊、
    ベンチでは不運が重なった桐敷も泣いていたんですね。

    ペンライトでヒーローを待つ間は球場全体が美しい輝きに包まれ天国に居るような気分で夢心地!

    私自身、人生2度目のサヨナラ勝ち観戦は、2003年以来また日本シリーズになりました。

    全力で立ち向かうオリックス、そして統制のとれたオリックスファンにも最大のリスペクトの気持ちを伝えたい。
    素晴らしいゲームを本当にありがとうございました。

  2. サヨナラ3ラン より:

    凡そ両リーグの覇者とは思えないミスのオンパレードだったゲーム。それこそが独特な甲子園の雰囲気や日本シリーズの重みが生み出したものなんだろう。
    名監督の岡田、中嶋の勝負師としてのベンチワークは本当に見応え充分だった。どのシーンも紙一重の勝負で最後まで緊張感が抜けなかった。前日にチャンスで打てなかった四番が昨夜、ものすごいプレッシャーの中で冷静に、かつ力強くスイングした姿に感動した。
    歓喜の輪の中で泣いてる桐敷に佐藤が励ますかのように寄り添う姿を見て、オマエ(佐藤)が泣け!と思ってしまいました 笑
    まぁ、そんなところが佐藤の強みでもあり弱みでもあるんだけどね。最後に、湯浅おかえり。

  3. 西田辺 より:

    必死のパッチでイーブンに。
    試合の様相はtoraoさんの本文にお任せします。
    ヒーローインタビューで本人は「冷静に」と語ってましたが、目の前で
    2人も敬遠されて自分との勝負に持ち込まれて冷静でいられるわけはない。
    フルカウントからの7球目、振りぬいた打球は三遊間を抜けるサヨナラ打。
    決して好調ではないにせよ、ここで決めてくれる大山だから4番から
    動かせない。
    昨日のベンチ入りのメンバーに湯浅が入っている事に「おや?」と思った。
    フェニックスリーグで好投を続けていたとはいえ、日本シリーズのあの
    場面でマウンドに上げることに躊躇がなかったはずはない。
    でも、彼が出た事による甲子園の空気までも計算して出したのは感服しました。
    最後の大山の前に2連続敬遠で満塁策を採った中嶋監督も愚策とは思えない。
    最良の結果を呼び込むために、出来る限りのことを尽くした感がありました。
    お互い、知能と用兵を駆使した名勝負になったと思います。
    でも結局ミスから追い付かれ、ミスを勝ちに結び付けた昨日の試合。
    やはりこのシリーズ、ミスした方が負ける仕様になっているようです。
    これで2勝2敗。
    実はトータルの得点も安打数も並んでるという伯仲のシリーズ。
    さて今日は、昨日下げられた佐藤輝をどう扱うのか。
    パ・リーグで日の目を見れなかった大竹が、どうパ・リーグチャンピオンに
    挑むのか。
    両監督の采配はどう振るってくるのか。
    球史に残るシリーズにして欲しいですね。

  4. こうさん より:

    そうなんだよな、大山に当たりが出てなかったから忘れていたが「大山なら、なんとかしてくれる」が今シーズンのタイガースだったんだよ。大山を目覚めさせたアチラの監督だが采配に隙も迷いもなかった。オリックスの野手の怖さは「迷いなく振り切る」ことと「打球が外野の頭を越える」こと。もちろん野手の間を抜けるのもヒットだが広い甲子園の外野手の頭を越えられると悔しくなる。今のタイガースは森下、近本…か。サトテルこそ名前が挙がるべき選手。まだまだ日本シリーズは続くぞサトテル。

    T-岡田を出してきた采配に乗った岡田監督は安達を出してくる流れも込みで乗った。相手の采配に乗ったようで、その中で「どうすれば上に立てるか」見極めている。そして湯浅の使いどころに震えた。

    岡田監督の試合後のコメントは「結果論」だ。だが、その結果を出すために「ここでこの作戦は使える、使えない」をベンチに座りながら、ずっと考えている。考え抜いて出した作戦だから「勝算」が増える。そして結果論にユーモアを混ぜながら周囲を明るくし選手も切り替えさせる。湯浅は抑えたが打たれていたら岡田監督の采配は叩かれたかもしれない。だが「更なる熱狂と後押し」を生むための勝負手が湯浅だったのかも。確実に甲子園の大歓声が流れを作った試合だ。

    最後は押し出しでも大山らしかったかもしれないがサヨナラヒットでスッキリさせてくれた。

    言わないと思っていた「絶対」というワードをファンの前で口にした岡田監督。平静を装っているが心臓はバクバクしているのだろう。久保田に言った「メチャクチャしたれ」の岡田監督が出てくるかも。

  5. ガク より:

    昨日は3塁アルプス席にいました。虎ジジィ様と席が近かったようで勝手に100万の味方を得た気分で応援できました笑。
    毎回先頭打者を出す展開にやきもきしながら一度も勝ち越しは許さなかったのが大きかったように思います。
    トラオさんのおっしゃる通り湯浅登板で球場の重苦しい雰囲気が一変しました。普段慎重な岡田監督の大胆采配おそるべし!
    しかしオリックスも強い、9回に颯一郎が健在だったらと思うと昨日勝てたかどうかわかりません。ラオウも不在でこの強さだから。今日は颯一郎もベンチ入りするみたいだし先取点が大事です。
    オリックスファンも数では圧倒的に劣ってるのにロッテファンのお株を奪う一体感のある応援で阪神ファンに引けを取らない存在感でした。
    もっとこの素晴らしい戦いを見ていたいですがあと2つ勝ってアレのアレを達成しましょう。

    • 虎ジジィ より:

      ガク様こんにちは。
      席が近かった事もあり、やはりオリックスファンの素晴らしい応援に驚かれましたか。
      私は頓宮選手のヒッティングマーチと、
      まるで「3年目の浮気♪」(古いかっ)のように男女が交互にデュエットするチャンスマーチが面白くて敵ながら感心してしまいました。
      タイガースも一捻りある応援歌が欲しいです。

      それにしても勝って楽しかったですね。

  6. torarest より:

     8回まで、阪神は先制し一度もオリックスにリードを許していませんが、この試合終始オリックスペースの試合だったと感じていました。
     7回に佐藤のエラーから、連夜で宗に痛打を食らって同点、坂本はフルカウントからコレまた宗に連夜で内角を攻めて失敗しました。無死から何度も出塁するオリックス打線を何とか才木、桐敷で防御していましたが、この場面エアポケットにハマったように、サウスポーのツーシームの同じ攻めで甘く入り、タイムリーを打たれるという失策以上に痛恨のリードでした。
    石井を投入し、この回何とか火を消しましたが、8回にその石井が、コレまた中島監督のランエンドヒット成功で一死一三塁のピンチとなります。
     前夜で勝負所の中島監督の打つ手が見事あたり、ここでも代打T岡田を起用、すかさず岡田監督は島本に替えて、更に代打の代打で安達を中島監督が起用と、両監督の駆け引きは正にプロ野球の醍醐味を味合わせてくれます。忘れてならないのは、7回に石井投入の際に、佐藤を下げて糸原をサードに起用、佐藤のエラーの懲罰ではなく、石井の回跨ぎのために打順を考慮しての交代だったと思いますが、その起用が当たりました。糸原は前進守備からの安達のサードゴロを落ち着いたプレーでホームで刺し、サード佐藤のままであれば、どうであったかと安堵したのは束の間、次打者右中川に対して、島本から誰に交代するのかをみていると、何と湯浅!です。
     コレには驚き以外の何者もありません。試合後の岡田監督談話でオリックスの流れを変えるのに最適の答えが湯浅起用だったと、岡田監督も終始オリックスペースだったとみていた訳で、この試合を落とすとシリーズの決着がついてしまうと感じていたのでしょう。この勝負手は岡田監督以外誰も賛同する者もいなかった、と監督本人が談話でも語っています。
     このシリーズを決する場面で、悔いの無い勝負手が、湯浅だったのでしょう。その湯浅はストレート一球で中川を抑えて、まさに岡田監督が望んだようにオリックス一辺倒だった球場の雰囲気を一変させました。それより、阪神に勇気を与えたと身をもって感じました。この岡田采配に感嘆いたします。これぞプロ野球!
     ドラマは9回、オリックスのリリーフも山崎がベンチ外で人材不足は明らか、制球難のワゲスパックが近本四球からワイルドピッチを重ねて一死三塁のピンチで、中島監督は二人申告敬遠を指示して、四番大山を迎えます。この中島采配は、制球難の投手に対してリスクがありすぎると批判する解説者が多い中、ここで大山を封じれば、大山殺しでシリーズを乗り切れる勝負手だったとする解説者もいて、これまた感嘆しました。中島監督も実にしたたか、しかも恐ろしい勝負手を打ってくると、これぞプロ野球!
     大山は臆することなく気負うことなくノースリーまで平然と打席で構えて、そしてツースリーからサヨナラ打と中島マジックの思惑を打ち砕き勝負に勝ちました。
     まさに日本シリーズに相応しい両監督の攻防が存分に見られた名勝負だったと思います。
     この名勝負に惜しむべきは、球審の判定のばらつき、特に大事な場面でのストライクボールの判定が見ていて極端に狭くなります。NPBはゲームの時短を取り組むなら、ピッチクロックなどの表面上の制度導入だけではなく、審判の技量を向上させる制度を真剣に取り組んでもらいたい。わざわざ投手の球数を増やして試合時間を長くさせている元凶は主審でしょう、と言いたくなる程です。実に不快になります。

  7. より:

    お金が取れる名文、ありがとうございます

    あそこで湯浅投入ができるようになった岡田采配に大きな成長を見ました
    もう何でもできるよ

    輝明交代は懲罰でもなんでもなく単に勝つための采配ですよね。短期決戦は打てそうに無い上に守備もアカンやつは外すべきです。今日は相手田嶋なのでスタメン落ちもあるんでないかと(ただ渡邉諒の守備もどっこいどっこいですし糸原は代打で置いておきたいですが…)

    山崎福を四回で引き摺り下ろしたことで最後がワゲになったことを考えると、才木が五回まで投げたことも大きかったですね
    ワゲ、ええ投手なんですけどね…

    しかし中嶋もめちゃ面白い采配しますね
    最終回は自分も二人敬遠大山勝負を考えてました
    エンドランと送りバントの使用タイミングの使い分けもとても興味深いです
    名将同士の采配合戦もこのシリーズの楽しみのひとつですね

    • より:

      一点忘れてました
      糸原が守備につくのは7月以来だったらしく、あの場面よく守りましたね
      準備を怠ってこなかったと言う糸原、まだまだやれるで

  8. 虎轍 より:

    昨日も現地観戦でしたが、勝てて良かったです。
    そしてtorao様の素晴らしい長文に昨日の興奮&幸福が甦ってきました!
    ありがとうございます!
    サヨナラのあの場面。大山は「絶対に決める」と思って打席に入った事でしょう。
    チームの全試合4番スタメンの男が最高な結末を魅せてくれました。
    大山ありがとう!
    湯浅おかえりなさい!
    役者は揃った。今日も勝とう!
    今日もライトスタンドから応援します!
    ガンバレ!タイガース!
    頑張ろう日本!

  9. 熱血トラキチ より:

    トラオ様の文章で昨日のテレビ前に正座しながら応援した熱い気持ちが蘇ります。私たちファンの思いを、盛り上がりを、球場の雰囲気を変える戦力にしているなんて、岡田さんホントやるやないの。あー本当に勝てて良かった。4番大山の意地を見られました。今日は気持ち良く自分のスイング出来るよね。

    さて、本日は阪神タイガース日本一記念日。私にとっても母のお腹からデビューして55回目の記念日。勝ちますように、いや勝ちます!

  10. 岩修 より:

    torao様の名文に感動し、涙で仕事に入るのに苦労しました。
    岡田監督は島本、湯浅に賭けたと話されたけど、あの場面自分は心臓バキバキで1球で中川を仕留めた瞬間に涙腺崩壊。桐敷は不運だったけど石井、島本の投球に胸熱。
    9回裏、1死満塁でサードランナーは快速近本。バッターは「悠然と振り構えたバットに我らの夢を乗せて」の大山。ネクストには「ここに立つ為に鍛え抜いた日々よ」の原口。
    最後、大山のバットが投球に照準を合わせピタっと止まった様に見えた。近本と原口の抱擁、桐敷の涙も光景全て美しかった。
    「湯浅は明日から普通に投げさすよ」と岡田監督。3月のWBCから続くプロ野球。涙の大団円になるのは絶対だと確信したのだった。

  11. ととお より:

    8回表の現地での球場の空気とか雰囲気はやばかった。
    ヒット2本でチャンスを引き寄せられて、T-岡田、安達で一気に空気持っていかれると思ったらなんとかしのいで、湯浅投入。一気にこちらに空気を引き寄せる。
    この時の球場の空気、プレ還暦のおっさんを泣かすほどやばかった。
    普段冷静な中川圭太が空気に飲まれたか初球を振ってくれた。待球されたらボロ出たかもね。その後は球場の空気はサヨナラに転がっていく。
    タラレバは御法度という人もいるけど、野球観戦の一番おもしろいところなのにね。
    もし小田で叩きつけるゴロ打たれたら、T-岡田がそのまま打ってたら、安達がスクイズで揺さぶってきたら。流れや空気を中嶋監督が引き寄せてたら一気に寄り切られてたかも。どんでんがそれを阻止する。チームとしてこの駆け引きを経験できたのは何よりです。

  12. Akira28 より:

    とにかく、まず疲れ果てました。応援しているだけでなのに。
    そして岡田、中嶋両監督の采配に痺れました。
    最後はワゲ(オリックスファンの方はどうもそういうらしい)と大山の一騎打ち。
    コントロールに難あれど、球威充分のワゲが勝つのか、凡打が続く大山が虎の4番として意地をみせるのか。
    内野ゴロゲッツーを目論む中嶋采配にが勝るか。大山が四球を選ぶか?犠牲フライを放つか?
    浅い犠牲フライでも三塁走者は近本。
    既に度重なる攻防に私の心臓はバクバク。疲労困憊。
    頼む!大山!
    甲子園の観客、全国のタイガースファンが固唾を飲んで応援するなか、私は祈り念じていました。
    打った瞬間、勝った!と叫び、ナインの歓喜を見つめ、喜びに浸りました。
    しかし、よく大山が打った!
    ちょっとでも詰まっていたらショートゴロゲッツーでした。
    よく振り抜きました。
    これぞ虎の4番!
    湯浅投入にも驚きましたが、岡田采配の真骨頂が詰まった死闘でしたね。
    監督インタビューも流石でした。
    されどオリックスの宇田川は強いですし、宗、廣岡も要注意。
    弱点はキャチャー・森。
    もし、坂本が9回にあんなパスボール2回もやらかしたら、タイガースファンは許しませんよね。
    それも近本の足を警戒してやや中腰になっていたからのパスボールともいえます。
    このシリーズ、近本の存在感は半端ないですね。
    それにしても、日本シリーズを楽しみたいと思っていましたが、こんなに身体に悪いとは。
    それだけに勝利の歓喜はひとしおです♪

  13. hi64 より:

    哲さんも書かれていますが、
    あの場面で岡田監督が湯浅を使うのは意外でした。
    まるで前監督の采配を見てるようで、
    ニヤついてしまいました。
    そうそう、そういうのもあっていいのよ。

    それにしてもタイガースの捕手はレベルが高い。
    主にキャッチングの話ですが、
    森のワンバンストップもそうですが、初戦から気になっているのは、
    若月も森も、キャッチングのときにボールがミットの中で動いてます。
    しっかり芯で捕れていないということで、いわゆるボールが遊ぶという状態のキャッチングです。
    リーグ三連覇のレギュラーキャッチャーですが、
    普段から坂本、梅野はもちろん、敵ではヤクルトの中村などキャッチングの上手いキャッチャーを見慣れてるだけに、若月、森のキャッチングは驚きました。
    昨日は森もワンバウンドをよく止めてたと思いますが、
    止めに行くとやはり跳ね方によっては逸らしてしまう。
    タイガースのキャッチャーはおそらく、藤井元コーチの教えだと思いますが、ワンバウンドも体で止めるのではなくミットで捕りに行きます。
    止めるより捕る方が断然難しいのですが、
    ショートバウンドで捕った方がイレギュラーの影響が少なくなります。
    ホームベース付近は地面が荒れているからイレギュラーし易いのですが、
    体で止めに行くと、ミットを伸ばして捕るよりイレギュラーで逸らす可能性が高くなってしまう。
    昨日の森はその陥穽に嵌ってしまった感じでした。
    まさにキャッチングの名手だった藤井元コーチにみっちり鍛えられた梅野、坂本は、この点ではランクが違うと見ていて感じました。

  14. setta より:

    かなり久し振りに投稿します。

    torao様の名文が泣けて泣けて…。
    人前(阪神ファン以外)で読むのは厳禁ですね!昼休みの弁当食べながらいつも読ませて頂いているのですが、今日は食事中に用もないのに事務所出て涙拭っていました。
    ホンマありがとうございます。

  15. 掛布にインタビュー より:

    トラオさん、感動のコラム本当にありがとうございます。あのTHE GAMEを凌ぐ感銘を今朝のコラムから受けました。当時はあのゲームを境に一気に中日との差を拡げてリーグ制覇に到達出来ましたが、果たして今回は・・・。

    岡田彰布という人間の肝の太さと勝負勘には、今更ですが驚かされます。
    湯浅へのスイッチの場面、「無茶苦茶したれ」と自分自身に言って交代投手・湯浅の名前を告げたのではないでしょうか。
    ただ、そこには湯浅の実力・ポテンシャルと、怪我で離脱してからの彼の努力への揺るぎない信頼があったはずです。決して、勘や思い付きではない。選手を隅々まで観察している岡田さんだからこその決断。
    18年前の9.7、ちょうどあの時の投手・久保田や内野陣に抱いていた信頼感と相通じるものを、昨日の湯浅投入に感じました。

    さぁさぁ、本当の勝負です。
    オリックスは強かで、しなやかで、しつこいチーム。でも我々だって、負けません。今日も全力で応援します!

  16. タクロー より:

    トラオ様の魂がこもった文章に惚れ惚れし、感動しています。ありがとうございます。そして、皆様の感情あふれるコメントに酔いしれています。

    「ピッチャー島本に代わりまして、湯浅。背番号65」のコールを肌で感じたかったなあ。
     虎ジジィ様、虎轍様、ガク様、想い出に残る、語り継がれる4時間ドラマ鑑賞されて誠におめでとうございます。
     昨夜の戦力と叡智を尽くした攻防戦で感じたことは、「エラーをどう取り返すか」。残りわずかとなった2023年の戦い。虎戦士たちは見事に勇気を取り戻して一気に駆け上がってくれるでしょう。

  17. 星の輝き より:

    選手には普段通りと偉そうにいつも書いている癖にメンバー表に湯浅の名前があることに全く気が付いていませんでした
    湯浅の名がコールされた時、まさか?と大きく心が揺さぶられました。
    使わんよとあれほど言っていたじゃないか?
    もう狸親父どころか、諸葛孔明の石兵八陣(石陣・八陣が正しいらしい)の域に足を踏み入れたかの様です。
    それでもトラオさん仰るように采配に焦りも感じられました。
    7回の攻撃の場面。
    糸原安打に続き近本がエラーでランナー一、二塁
    となりました。
    岡田監督はここで中野にバントを命じます。
    あれ?貰ったチャンスは送りバントしないって言ってなかった?
    結果は別としてジリジリと相手を追い詰めるような采配が個人的に好きでしたので、いつもとは違う攻撃が意外でした。

    解説のソフバン和田が、オリックスは打ち取った当たりがヒットになる不思議な安打が多いと言っていましたが、2回の紅林のライト前のポテンヒットには嫌らしさとその技術に驚嘆しました。
    このシリーズにこんな打球が何度あったか?
    脇を絞めてボールを内から振ることをチームで徹底していると思います。
    派手さはありませんけど、球に食らいつくしぶとさがこのチーム最大の武器なんだと感じました。

    結果的にエラーやバッテリー間のミスが勝敗を決した試合でしたがその緊迫度は日本シリーズに相応しいものでした。
    そのシリーズもいよいよ佳境に突入しますね。
    栄冠に王手を掛けるのはどっちか?
    今夜も興奮して眠れない試合を期待したいですね。

    • 星の輝き より:

      そうそう、書き忘れていたことがひとつ。

      湯浅のあの甲子園球児みたいな笑顔が良かったなぁ。

      プレッシャーを感じるより、投げられる喜びで一杯みたいだった。

      追伸 輝よ、湯浅を見習ってもっと楽しめ!

  18. ヒデボー より:

    今夜も勝って、王手やー!

  19. 春日部市虎番地 より:

    今日は月初、仕事がバタバタしすぎて、でも18時にはテレビの前にユニ着て座りたくて色々頑張ってやっとコラム読めました。

    今年はタイガースファンで本当に良かったと思う瞬間が多いシーズンでしたけど、昨日はそんな1年が凝縮した試合な気がしました。

    今日で23年の甲子園公式戦が最後。
    とにもかくにも感動させてくれ!!