ラッキー7連勝マジック7

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阪神が今季4度目の7連勝で貯金は32に。いわゆる「タイブレーカー規定」では、勝率が同じ場合、(1)勝利数、(2)直接対決の勝率、(3)交流戦を除いた勝率の順で優劣を決めるとされる。この日で、たとえ広島が阪神戦の残り5試合を全勝しても(しないけど)タイ止まりとなる。よって、たとえ最終勝利数が同じになったとしても(ならないけど)、交流戦以外の勝率で上回る阪神がアレとなる。そういうワケで一気にマジックが3つ減り、7になった。

それにしてもうまいこといった試合だった。まさに「出来すぎ」。といっても「実力以上」という意味の「出来すぎ」ではなく、とにかく思い通り、運に恵まれた。

2回ウラは、輝明が力強く右中間を襲う二塁打で出塁すると、右方向に意識があったノイジーの打球がコロコロとセカンドの右を抜けていって1点先制。坂本犠打のあと、木浪の当たりもノイジーのと同じように一二塁間を抜けて一死一三塁。大竹にはバントのサインを出していたが、バスターに変更すると、これがレフトライン際、フェンス手前まで飛ぶ二塁打となり2点目。さらに一死二三塁で近本は、広島先発森下の投じた内角直球に詰まらされたが、これが「薄く」当たり、レフト線へ切れながら、ショート、サード、レフト誰も捕れない場所にポテン、コロコロ。珍しいバックハンドクロスロブが絶妙のところに落ちて2点タイムリー二塁打となって4-0。

5回の得点も捕れそうで捕れないゴロが続けざまに長短打となった無死二三塁で大山の三ゴロはバウンドが高くゴロゴーがバッチリ決まって5-0。

誤算は7回二死走者なし、マクブルームの三ゴロを輝明が弾いて、慌てて拾い直して高投の「二重エラー」で走者を二塁へ。続く田中がショート後ろへのポテンヒットを木浪がなんとか捕ってやろうとダイビングキャッチを試みて、木浪が痛んだ。しばらく治療の時間をとったあともプレーを続けたが、もしこれが大けがになっていたらと思うとゾッとする(大けがではなかったようで安心したが、それでもまだ心配なところはある)。

木浪にしてみれば、無失点の大竹を助けたい、輝明のエラーを失点の原因にしないようにと目一杯のプレーだったのだと思う。でも、その代償にケガをしてしまったら本当に面白くない。今はもうリスキーはスーパープレーは要らないので、普通にやろう。

それもこれも輝明が普通にチェンジにしていれば、あるいは普通に捕球ミスだけで済ませていれば、こういうことにはならないのだ。普通でもエラーはする。慌てないでやろう。

しかしこの1失点もまた「出来すぎ」につなげてしまうのが今の阪神。この場面を石井が火消しして継投に入ると回またぎ、8回二死からは桐敷にスイッチで回またぎ、9回二死で走者が2人出てセーブシチュエーションになったところで岩崎登場、わずか2球で最後のアウトを取り、試合終了。リーグ単独トップに立つ31セーブ目を上げた。手を抜いたり、やるべきことをやらなかったりすると勝利の女神に見放されるが、そういうことは一切していないのに、理想の展開で岩崎にセーブがついた。

もっとも幸運は勝手に転がり込んできたのではない。ローテを再編して大竹をこの第2戦に回したこと。そして大竹が落ち着いて自分の持ち味を発揮し、普通のピッチングを完遂させたことで、ぐいぐいと幸運を引っ張り込んだ。コントロールに間違いがなく、緩急自在。時速80キロ台のチェンジアップでストライクを取り、ど真ん中の速球を着払いさせる。10勝目(2敗)にふさわしい投球があったからこそのラッキーゲームだった。

こうなったらド表ローテ、フタ桁そろい踏み決めたいね!

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    ホント「出来すぎ」というか、優勝する年にはこういうラッキーも多いという事でしょう。

    データに基づき左打者を並べてきたカープは
    「大竹ホントに苦手です、普通では勝てないから…」
    とゲーム前から飲み込まれているようにも見えました。

    相手はエースの森下ながらタイガースは普通通りのオーダー。
    2回に佐藤輝明ツーベースで転がり込んで来たチャンスで1点を取りに行き、しっかり1点を奪い、更に送りバントからチャンス拡大、
    パ・リーグから来た投手大竹の打席に相手は100%のバントシフト、ならばと無茶振りのバスターを命じたら これが綺麗に決まり追加点(セカンド塁上では しゃぐ大竹が可愛いかった)、
    更には近本が内野前進守備をあざ笑うかのようなロブツーベースを落とし この回4得点で完全に優位にゲームを進められました。

    継投もピタリとハマり、あと一人打ち取ればセーブが付くシュチュエーションまで上手く?作り岩崎はたった2球でセーブ単独トップへ。

    終わってみれば大竹もプロ初の二桁勝利。
    大竹の打席でのサイン確認まで相手を惑わせたオールGoodなナイスゲームになりました。

    この3連戦、1つ勝てぱOKなのに2つ勝った。ならば3つとも勝ってオフ会の日に決めてしまえ。
    最短が9/14なので十分有り得ます、楽しみ。

  2. サヨナラ3ラン より:

    昨日は初回の大竹と森下のピッチングを見ただけでゲームの予想は出来た。大竹の制球とキレは抜群だったのに対し森下は全体的に高めに浮いてたし球速の割にキレはないように見えた。近本や中野も凡退したけど芯で捉えていたから立ち直る前に得点は出来ると見ていた。それにしても大竹にばすたーとはね。サインの伝達に戸惑っていたからセフティスクイズかなと思って見てたけど。打球の伸びもだけど、よくファールに切れなかったなと。普通はファールになるんだけどね。ココへ来て望外の連勝に少し驚いているけど今日もワンプレーを丁寧に。伊藤も普通に投げれば今日も普通に勝つと思うけどね。

  3. Akira28 より:

    天晴れ!
    タイガース!
    天晴れ!
    岡田采配!
    バスタータイムリーから始まり、最後は岡田監督自らが、広島にランナー二人出ろ!と指示していたとか。(笑)
    そしたら、ちゃんとランナーが二人出て、岩崎が2球でセーブ。
    その数、31。
    そこに、今朝のサンデーモーニングの御意見番は背番号31の掛布氏。
    その掛布さんの嬉しそうなコメントに幸せな日曜日の朝のコーヒーの美味いこと。掛布さんのタイガース愛に満ち溢れた笑顔に思わずほっこり。
    昨夜もしっかり飲み過ぎましたが、浮かれるのはここ迄。
    さて、今日は伊藤。
    バックスクリーン3連発も歴史的事件でしたが、2位広島相手の天王山で、先発が3人揃って10勝ゲットなら、これはこれで歴史に語られますね。
    来週の甲子園で巨人の目の前でアレして、岡田監督の胴上げなんてなると、まさに出来すぎ!
    いや、普通にやればそうなるはず。
    気負わず、ワクワクしながら今日も応援します。

    • 虎ジジィ より:

      Akira28様おはようございます。
      私もサンモニ観ていましたが、掛布さんが終始ニコニコでホッコリしました。
      そして、岡田監督の采配をべた褒めしていたのも印象的でした。
      タイガース愛の強いOBの方には私たちも好感が持てますね。

      • Akira28 より:

        虎ジジィ様、
        本当にそうですね。
        掛布は永遠の恋人です‼️
        しかし、佐藤が田淵の新人3年間の記録を上回っていたことにも驚きました。

  4. torarest より:

     試合前からすでに阪神の流れ、そんな感じのゲームです。2回の速攻4点も5回追加点の場面も当たりは全て良い方向へ、こうなってくると岩﨑のセーブシチュエーションの為に、7回に佐藤のダブルエラーや相手広島田中の7回ポテン、9回凡ゴロコースヒットなどがまるで演出してくれたようにみえてきます。5対1の完勝で広島との甲子園決戦に連勝、完全に安心安全圏に入ってきました。
     大竹10勝おめでとう、中日細川と同時に現役ドラフト選手に対して連盟から何か表彰があれば良いかなと期待します。
     7連勝で3つ減ってマジック7ですか、数字のゴロ合わせも良く、お後がよろしいようで!

  5. 西田辺 より:

    広島はこの3連戦、床田・森下と言った「勝てる投手」をぶつけてきた。
    そして昨日は、左投手の大竹先発でも左打者への被打率が高いという
    データーの下、左打者を並べてきた。
    対する大竹-坂本のバッテリーは、初回今まであまりないストレート
    が大半の配球で、広島がおそらく準備したであろうデータを破壊しに行く。
    もちろん大竹の真っ直ぐの状態が良かったというのもあるだろうが、これで
    かなり広島ベンチは面食らったかも知れない。
    こういう両軍ベンチの思惑のぶつかり合いは、見てて本当に面白い。
    2回の大竹のバスターも、何度もサインを確認している仕草を見て広島側も
    何らかの警戒があって然るべきではなかったか。
    岡田監督にしてみれば、別に1点先制した後で相手を惑わせようと出した
    サインに過ぎないが、広島にとってはバント以外想定していない感じでした。
    試合的には余りにも大きい追加点になりましたが。
    この2戦、全ての流れがタイガースに有利に働いています。
    この流れは大事にしたい。
    村上、大竹と2日連続で10勝に到達。
    今日先発の伊藤将も10勝目を懸けての登板となります。
    シッカリいい流れをキープしたまま、今日も良い戦いをしたいですね。

  6. こうさん より:

    いつの間にか「サトテルとノイジー、どちらが5番に向いてるか問題」が「ノイジーはスタメンに向いてるか問題」になっている。当たり前にサトテルが5番に座る日々。いや、簡単なこと…サトテルが「実力で」5番を掴み取ったというだけだ。けど、まだ外角のストレートに手を出してしまう。あれが止まればフォアボールを量産できるんだけどなぁ。CSや日本シリーズは、もっと厳しく攻められるはず。対策は万全に。

    村上、大竹、イトマサの「関脇3枚揃い踏み」…いよいよ見られる。来季、誰が大関の座を狙うシーズンに出来るのだろう。3人が素晴らしいのは個人の借金の少なさ。10勝よりも、そこを評価してあげてほしい。

    来季は頭から岩崎を抑えとして戦うのだろうか。あくまでも湯浅の代役?けど岩崎がFA残留していなければと考えると恐ろしくなる。今シーズンの岩崎を評価するなら「来季も岩崎が抑え」と優勝が決まったら言ってあげてほしい。湯浅が抑えに拘るなら自力で掴めばいいだけのこと。

    昨日の試合、気になったのはバックネット裏、赤のポロシャツを着た眼鏡のオジサン。隣の女性(タイガースファン)の前に何度も左腕が被る。「どんだけ前のめりで応援してんだ、マナーの悪いカープファンだな」とイライラしていたら、タイガースの得点で大喜び…「タイガースファンかい!その赤のポロシャツは紛らわし過ぎますよ」と笑ってしまった。そんな余裕がある4点先制だった。

    マジック7でも「もう大丈夫やろ」とは言わない岡田監督。優勝まで口にしないと決めているのだろう。一番2008年、タイガースファンを悲しませた責任を背負っている。

    • より:

      >湯浅が抑えに拘るなら自力で掴めばいいだけのこと

      これはもう仰る通りで今季の故障繰り返しを見ると来季は一旦また一軍枠を勝ち取るところからかと
      先発転向してみても良いかもですけど

  7. 虎轍 より:

    アカン。
    強すぎるって。
    オフ会で決まってまうで(笑)
    昨日は何をやっても上手く事が運んだような試合でしたね。
    佐藤輝明のエラーで失点はあったものの、大竹に自責点は無し。
    4点差でも桐敷が上手くランナーを溜めて、岩崎のセーブ。
    広島が気負い過ぎて転けてくれる絶妙な展開ですね。
    昔のタイガースを見てるみたいで怖いです。
    大竹にバスターのサインが出た時に、ネクストに居た近本がサインを二度見したとか(笑)
    大竹ナイスバッティング&ナイスピッチング!GJ
    今日は聖地甲子園に行きますが、負けてもオフ会まで延ばしたって言い訳が出来るかな?(笑)
    伊藤マーシーがマダックスを見せてくれるかな?
    さぁいこう‼
    ガンバレ!タイガース!
    頑張ろう日本!

  8. タクロー より:

    トントントン

     アレよ、アレよ、とゆうてる間に アラアラセブン。トントントンといっちゃいそうですねえ。
     新井さんは、この3連戦に照準を合わせて最強の3本柱ローテを組んで甲子園にいつもの笑顔でやってきた。野手も秋山、西川を復帰させ、阪神の3本柱に対抗すべく、得手不得手を分析したオーダーで万全のはずだった。残念ながら、そこに菊池がいなかった。セカンド菊池の存在感は、やっぱり半端ない。甲子園で初めて菊池の名前を知ったのは、もう10年くらい前だろうか。1.2塁間を抜けた!と思ったら、スルスルと忍者の如く現れて、普通にアウトにする。誰や?アレ?横っ飛びのファインプレー、熱盛!じゃなく当たり前のように。その菊池がいないこともこの阪神連勝、完勝の隠れた要因だったかなと思う。
     中野をセカンドにコンバートした岡田監督の千里眼には今更ながら敬服する。中野には菊池を超える二塁手になってもらいたい。ファインプレーはええんよ。アウトを普通に取ったらええやんか。そやろ、輝明。足を動かそう。バッティングはようやくほんまもんの目覚めになったみたいやから、
     さあ、今日も暑いデーゲーム。村上、大竹ときて、将司がつまずくことは考えられない。想定外のことが起こるとは思えない。ゆえに、今日は誰のバモーース!が聞けるのかさあ観に行こう!

  9. 春日部市虎番地 より:

    昨日は嫁の買い物の時間をずらしてしっかりテレビ観戦。
    本当に強くなったなと思ったのは5回の内野ゴロでの追加点。
    こういういやらしい得点をしっかり取れるチームになってきたんだとちょっと感動しました。

    大竹投手、10勝おめでとう!
    さ、将司もすんなり決めてしまえ!!

  10. いわほー より:

    このカープとの三連戦、3つ取らないと意味がないカープと、とにかく1つ取れれば御の字のタイガースの立場の違いが両チームの先発投手に心理に影を落としたのかもしれませんね。
    床田も森下も、調子自体はそんなに悪くなかったように見えましたが、普通にやれば良いと暗示にかかったタイガースに飲み込まれたような。

    この前までは一日も早くマジック消して優勝決めてほしいと願ってましたが、もう、ここまでくるといまさら逆転劇はありえないだけに、この際、ゆっくりとマジック消化してもらって長~く楽しませてもらいたいと思ってみたり。
    なにせ人生、これが最後の優勝経験かもしれませんので。

  11. 岩修 より:

    自分も皆様の言われるようにアレは最後かもとチラっとよぎってしまった。ならばその余韻をじっくり楽しみたい。岡田監督もそうかも?
    今朝から仕事で憂鬱だったけど昨日、球児さんがアレがソレになったとの一言と、今朝の掛布さんが開口1番の天晴れで幸せ一杯だった。
    もう、村上と大竹には大感謝。
    85年の時は1人。2003年も1人。
    2005年も何故か1人で誰とも喜び合えなかった。もしかしてオフ会にそうなるなら喜び過ぎてコロって成らないように注意せんとと思ってしまった。でも、今は大袈裟かもだけど人生最高のひとときなのは間違い無いです。さっ、早く木浪と坂本のヒッティングマーチ覚えねば。ノイジーはいいかなw

  12. より:

    この日曜日の試合をネットサーフィンしながら気楽に観られるような状態で迎えられるとは
    藤川球児の解説はホンマに面白いですね。自分の経験値を基に心理、戦略、戦術をこれだけ的確に解説できる人は今他にいないんじゃないでしょうか?
    毎日聴きたいくらいです
    早く入閣して欲しいけどあの解説が失われるのはもったいない気もしてきてしまいます(笑