サムスン戦寸評

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サムスンはアリゾナで合宿を行っているWBC韓国代表にも多くの選手を出しているから、沖縄キャンプに来ているメンバーはかなり「格落ち」だろう。他球団にも連日大敗している。よって阪神との練習試合も相手との比較で測れないが、個々の課題への取り組みは順調といえる。

注目の外野争いは、3番ライトで先発した板山は5打席、3の1、2四球。

7番レフトでスタメンの井上は、4打席、3の1、1犠飛、1本塁打(満塁)、5打点。すべてフライを外野に飛ばして持ち味を発揮した。相手との兼ね合いはあるものの、少なくとも昨年の陽川のポジションはすでに確保した感がある。

近本に代わって途中出場の森下は、3打席、3の2、1打点。打者11人の猛攻となった7回ウラ、得点圏で二度打席に立ち、ともに「ホームランの打ち損ね」三遊間を破る痛烈なレフト前ヒット。守備力の評価も日に日に上がり、チーム事情や「旬」を考えるとライトレギュラー争いでは頭が突き出た。

ショート争いは9番でスタメンの木浪が4打席4の4、右中間ホームラン、左へシングル、ライト線二塁打、レフト線二塁打と大暴れ。一走でリードを大きくとって投手の集中を乱す場面も見られ、攻撃力では小幡と比較にならないところを見せつけた。守備力で優位とされる小幡は出番なし。

輝明は5打席4の2、1死球で2打点。2安打はいずれもセンター方向への大きな当たりだった。

大山に当たりがないのが気になるが、大ファウルはあったので少しずつ合わせて、ずっとピタッと合ったままでいてくれればいい。

守備面では特筆すべき点なし。

投手では先発岩貞が2イニングを投げて被安打0、奪三振4の完璧投球。力みなく伸びる直球と、ヨコスラ、タテスラ、チェンジアップを効果的に配した。岡田監督の指示で先発転向させた事情を考えると優先権を持っている。

しかし二番手で3イニングを投げた大竹もまったく遜色なし。奪三振は1だが、非常にテンポのいい投球で凡打の山を築く。相手打線との相性や、配球の使いようによってはハマりそうな予感がある。

2イニングを投げた石井も素晴らしく、打者6人ピシャリで5奪三振!速球に威力があり、決め球のフォークの制球も抜群だった。勝ちパターンチーム入りもアリアリ。

8回1イニングの二保もいい感じで投げたが、簡単に二死を取ったあとに2本クリーンヒットされた。ここまでサムスンはゴロヒット1本だったことを思うと、アピールとしては弱かった。

最後にルーキー富田が登場、捕手も藤田に。緊張感の中、球はうわずっていたが、三振をふたつ奪って無失点で切り抜けた。代打で出た小柄な左打者にセンター右を破る二塁打を打たれたが、落ち着いて投げきったことで先に繋がる。層の厚いリリーバー陣だが、長いシーズン、チャンスは回るだろう。

競争による熱量と緊張感、それでいて不思議なほどの安定感。しっかりと手応えを感じてキャンプも終盤に入る。

コメント

  1. 虎ジジィ より:

    ほぼほぼ良い事しかないサムスンとの練習試合でした。

    特に4安打の木浪はライバル小幡に打撃では かなりの差をつける事に成功。
    ただ、このポジション(遊撃手)に関しては、岡田監督が「撃たんでもええんや、しっかり守れば」と言っているので まだまだ競走は続くでしょう。

    タイムリーを含むツーベース2本の佐藤輝は貫禄すら感じた。
    そして1イニング中に2安打した森下、
    満塁ホームランの井上もアピール成功。
    ノイジーが腰のハリで出遅れればライト森下・レフト井上の開幕国産スタメンも十分に考えられ、打線も未来は明るい。

    投手陣に関しては何にも言う事はありません。
    6、7番手の先発ローテ投手は岩貞も大竹も譲らない。
    これから桐敷・村上・Bケラー・森木・秋山も黙ってはいないでしょう。

    「5人は欲しい」という勝ちパ救援投手も既に湯浅・岩崎・浜地・Kケラー・加治屋・石井は当確。
    富田・二保・ビーズリー・渡辺・岩田・小林など どこへ当てはめて行くのか本当に嬉しい悲鳴です。

    大山に結果が出ていない事だけが気がかりですが、レフトポール上の大飛球はリプレイ検証すればホームランだったような当たりでした、彼は何も心配ないと思います。

    打線は「森下効果」で、
    投手は「特別な存在・藤浪」が抜けた事で逆に良い競走が出来ている。
    キャンプ終盤は厳しいフルイでメンバーを見定めたいところ。

  2. サヨナラ3ラン より:

    あの大量得点のイニング前に
    あと3点はほしかった。
    相手が打線含めて大したこと
    ないのは直ぐに分かったので
    物足りないなぁというのが
    実直な感想。とはいえ当落線に
    いる井上や木浪、石井、富田
    などにしてみれば実戦で結果を
    出したことは良かった。
    森下は最初の打席の内野ファール
    フライもミートポイントが
    良ければスタンドインの振りで
    やはり楽しみでしかない。
    走、守もソツなくできる感じ。
    今日から那覇に行くので木曜
    の北谷での練習試合と、どこか
    一日は宜野座へ行くつもり。
    ホントは前川が見たかったな。

  3. とらかっぱ より:

    ちょっとチーム力に差がありそうなので活躍した選手にも参考扱いの注釈はつくのでしょうが、10
    点取って1安打0封には希望しか感じません。

    打つ方では木浪・井上とレギュラー争いでは2番手以降の立場の二人が派手な活躍でした。しかし木浪は守備面、井上はストレートを打つといった課題の克服でレギュラー獲りが見えてくると思うので更なる精進を期待したいと思います。

    投げる方はみな良かったようですが、私は石井が良さそうに見えました。元々投げっぷりの良さが売りの投手ではありましたが今年は更に躍動感が出て来たように思います。下半身にも粘りがあり制球力も付いたのかと感じました。昨年までの悪い時は直球もチェンジアップも高めに浮き痛打されてましたが今季は一味違うように見えます。ニュースにも上がって来てませんが地味に良かったと思います。

  4. 岩修 より:

    小幡は4の1でOKと思っていたら木浪は4安打。1イニング強烈2安打の森下に解説の能見さん「凄い」とポツリ。井上の満塁弾に関しては「外、外ときたから内に投げたんだろうけど、僕もそうしたと思うから自分も打たれたかも」と。木浪が撃てば小幡が、井上が撃てば森下が厳しい表情をしていた。
    岡田監督は森下は自分の新人の頃より上と、石井の投球にはビックリしたと語っていた。でもサムスン…。
    投手も野手もレベルが高い競争でバチバチ、バチバチ。いつか底が来ると思うけど何故だかあまり心配していない安心タイガースなのだった。

  5. 虎轍 より:

    昨日の試合は投手では岩貞も大竹も良かったですが、石井がもっと良かったですね。
    受けてた坂本も楽しくリードが出来た事でしょうね。
    昨日みたいな投球がシーズン中に出来てくれたら、完全に勝ちパターンに入れますね。
    投げっぷりの良さもあって圧巻の投球でしたね。
    打撃陣は各選手の課題であるとこを修復して結果を出した感じでしたね。
    佐藤輝明は簡単に追い込まれてからも粘りをみせた打席もあって、外野フライを打ちにいったかのような打球が風にも乗ったのか、力で持っていったかのセンターオーバーにはビックリでした。
    森下も振る力がありそうなので、4番大山、5番佐藤輝明、6番森下になると相手は嫌でしょうね。
    佐野さんも6番で活躍してたし、案外6番がええかも知れませんね(笑)
    疫病退散!
    頑張ろう日本!