JOHらしさ

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 ド派手にも程があるね、城島健司。前日は3安打4打点で主役、この日はサヨナラHRで主役。


ついつい「狂い咲きは先が怖い」とか「過去にもこんな例があったような…」とか、不吉なことを連想してしまうアナタは立派なネガ系虎ファン(笑)。しかし連日ド派手な活躍といっても、一つ一つをよくよく見てみると実に理にかなった「待ち」と「技術」が結果を生んでいるということも見えてくる。
 昨日の初打席は詰まっておあつらえ向きの遊ゴロ併殺。自分への基本方針が「詰まらせる」なのだと察知すると、内のボール球には手を出さない、緩んだら逃さない、詰まっても強引に運ぶという頭の整理で対処する。
 オーソドックスなな外角勝負の組み立てだと察知すれば、コースに逆らわない打撃で甘くなるボールを待つ。昨日は強引に引っ張り込んでレフト線を抜いた外角球、この日は右への意識を持って自然な対応をした。そして9回、わずかにバットの先端寄りで運び損ねたサヨナラHRを、11回の打席できっちり修正して放り込む。持って産まれたものというのは確かに大いにあるだろうけれど、実は見た目とは違う考えの緻密さと、それらを想定した打撃技術の確かさがしっかりと確立されている。
 凡退こそ以後の打席への最大のヒント、城島の読みを見ているとつくづく感じる。
 オープン戦からずっと、先発が打たれてやばいな…と思った直後に、新設の不気味系チャンステーマ「チャンス襲来」とともにどんどかどんと逆転のビッグイニングというパターンが根づいたね。同コンセプトの前作「男を上げろ(だっけ?)」が悲しいデビューと末路を辿ったのとは対照的に、今年のチームの特色、試合運びにハマっているね。べつにリードされなきゃ打たないとか、逆転でなきゃつまらないとか、そんな風には思ってないから、普通に先制してダメ押ししてくれて構わないんだけどね(笑)。
 勝って申し分ない試合だったけれど、外野守備のキツさは、想定内とはいえ改めて覚悟を決めなきゃいけないレベルやな。最低限、右中間左中間で最悪の激突だけ起きないよう、きっちりとキメとツメをやっといて欲しいわ。
 真弓監督の継投策や代打策に変化があり、それが良い方向に働いている。「桧山の様式美」だとか「スタンドの信頼感」だとかにこだわっていない。ファンの顔色をうかがうような媚びた采配ではなく、自分の感覚を実にサラっと押し進めている。
 もともとサラっとした人なのだ。切りかえの早い、思い切った人なのだ。悪く言えば、浅くて軽いということなのだが、上手い方に出れば常に身を上位に置いて、軽やかに対応できる。モグラ叩きのゲームのように、リズミカルにぴょんぴょんと対処していくのが真弓スタイルであり、辛抱を重ね、苦渋の決断から活路を拓いていく…そんな重厚なやり方は似合わないように思う。
 この日で言えば、強いカードから切る9回以後、11回にそういう場面を度々経験している渡辺ではなく、一軍では厳しい場面をまったく経験していない西村を持ってきた。これがポイントで、結果的に絶好の妙手になった。何事もなく、当たり前のことのようなさりげなさ、軽さが、西村の好投を引き出し、城島のいっちょ放りこんだろかを生んだように思う。西村ナイスピッチ、初勝利おめでとう!

阪神?横浜2回戦(阪神2勝、14時、京セラドーム大阪、32267人)
横 浜 000 002 010 00 ―3
阪 神 000 003 000 01X―4
【横浜】寺原 牛田 山口 ●木塚(0勝1敗)
【阪神】上園 筒井 久保田 メッセンジャー 藤川 江草 ○西村(1勝0敗)
[本塁打]城島1号(神)

コメント

  1. とらぽるた より:

    10回裏の絶好のサヨナラ機を潰し、11回裏。
    アニキが絶好のカウントから打ち損ねて、サードファールフライ、新井さんはノーパワーの外野フライ。
    おや、昨年最終戦に見た光景だと思いながらも、西村をもう1イニング投げさせて引き分ければ意味のある試合だ・・・
    それにしてもこの2試合の真弓采配は的確すぎる!
    筒井の投入タイミング、救援投手の登板順、特に渡辺でなく西村のとこ、桧山に替えて矢野、平野に替えて関本の代打策、反撃機での代打狩野、一塁守備固めに関本でなく葛城・・・
    こんなに冴えてると12回表は「レフト浅井」なんてなことにも。まさかね、ブルブルガクガク・・・
    そんな想いも一瞬、ケイワイな奴が決めてしまいましたわ!!

  2. より:

    真弓さんの采配の色がある程度出た結果なのかもしれませんね。しかし、正直な事を言ったら10回で決めてほしかったのが正直な気持ちですが西村にも初星が付いたので良しとしましょう(笑)。
    しかし、この2試合は完全に「城島劇場」ですね。開幕のヒーローインタビューでも「活躍は約束できない」と言っていた翌日にサヨナラをやってのける所は「凄い」の一言ですね。
    今日は下さんが投げるの下さんはどの様にリードするのかインサイドワークにも注目です。

  3. いわほー より:

    あまりに鮮烈な開幕デビューを遂げた城島に「松永の亡霊」を・・・とは、いくら自称ネガ系虎ファンの私もそんなことはあるまいと信じております。
    オープン戦、あれだけ気を揉ませた我がタイガース。開幕カードが横浜ベイスだったことが幸いなのか、とにかくいいスタートが切れてよかった。
    今日も勝って開幕三連勝した時、真弓監督がほくそえんで「見たか!岡田」とひとりごちている様子が浮かぶようです。

  4. ryo より:

    しかし暗黒時代を経験している世代にとってはしょうがないのかもしれませんが、ネガティブな自分にあきれてしまいますね。
    しかし、城島は違うと信じましょう!あの2003星野虎日本一を拒んだ男。
    雰囲気いいですよ!開幕スタートダッシュ!

  5. ジジィ より:

    「福岡出身(元ホークスファン)の西村が、憧れの城島の劇的一発で初勝利」とは、粋な演出にも程がある!
    「城島の予想以上の活躍」、ポジ派の私は3冠王(4割)の可能性を感じています。

  6. ひろひろ より:

    昨日一昨日と試合観戦行ってきましたが、早くも城島に惚れてしまいました。
    期待に応えるプレーと、ファンを沸かせるパフォーマンス、楽しいヒーイン、どれを取っても超一流ですね!
    チャンス襲来はまだ慣れなくて歌いにくかったです(笑

  7. スーパーエリーバ より:

     昨日はマートンの所に打球がよく飛びましたね。
    その度にヒヤヒヤさせられますが、見る方のハードルが下がっているので、
    平凡なフライを処理しただけで、嬉しくなったりして(笑)。
    狙われてるのかな。
     昨日はそのマートンの盗塁成功が嬉しかったです。
    年間15個位はやってくれるんじゃないでしょうか。
    バッティングも真直ぐには相変わらず強いですね。
    開幕したら、変化球攻めるに遭うかと思っていたのですが、そうでも無く、意外でした。
    横浜バッテリーの研究不足を感じました。
    寺原のエラーも、去年と変わってないな?と思うのに十分、また今年も、ごっつあんの香りが。
     
     『俊足』代打、狩野も生きましたね。
    マートンの2ベースで、一気に生還出来たのは大きかったです。
    去年なら、2、3塁に成って重苦しくなるところ。
    これも去年には無かったパターンですね。
     不安点はメッセンジャーですね。
    相手が打ち損じるまで、終わらない、という感じ。
    球種が少なく、打たれるのは時間の問題だと思います。
    落ちる球でも無い限り、このままでは、セットアッパーは無理でしょうね。
     真弓采配ですが、私も今のところ『?』ポイントは感じていません。
    やはり去年は、誰かに遠慮した采配だったのでしょうか。
    10回の、桜井強行策は、普通ならバントの場面です。
    「明日デイリーで、江夏氏に指摘されるやろな?」と思いながら、
    見てましたが、バント成功より、打った方が、確率が高いと思い、私的にも、アリと思いました。
    今年の打線は、真弓監督向きの様ですね。
     城島選手のサヨナラ本塁打は、これもまた、横浜バッテリーの研究不足に助けらましたね。
    当然、長打警戒で外角中心に成るのですが、外角球も強引に引っ張り込める城島選手には関係無いですよね。
    横浜側からすれば、次打者を考えても、歩かすべきだったでしょうね。
    まあ、それをさせなかった、タイガースの充実した代打陣とも言えますか。
     最後に、陰のヒーロー筒井投手も、見逃せないですね。
    見事な火消しでした!
    相手の左右を問わず、使えるレベルまで来てますね。
    西村投手も良かった事ですし、メッセンジャーは、球威が戻るまで、
    敗戦処理的ポジションにしときましょか(笑)。

  8. 宮川 より:

    昨日・一昨日の試合を見て、
    今年は筒井がフルスロットルの活躍で大ブレイクする予感がしてなりません。
    それはまるで2005年の球児のような・・・。

  9. ミンツ より:

    誰も上園に触れてない(笑)

  10. クリキントン飛雄馬 より:

    昨年のこの時期、矢野が故障して、狩野と岡崎でオールスターまで戦ったことを考えると
    城島がいて、矢野と狩野が控えにいる今年が、弱いわけないですよね。

  11. BUCK-TORA より:

    マートン、盗塁にタイムリーとやってくれましたね。開幕カードから盗塁とは、失礼ながら無警戒でした。
    星と毛のちがいはありますが、1番打者として立派な仕事をしてくれそうです。それだけに守備時の衝突にはくれぐれも気をつけて!
    「チャンス襲来」は私も慣れなくてズレっぱなしでした。
    あ、でも一番ズレてたのは初戦のブラゼルか(笑)

  12. とらぽるた より:

    マートン・フェチの私がいま一歩はしゃげなかった理由がレフト方向への長打と走者を返す打撃ができなかったこと。
    これが出たからにはしばらくは全開でかなりの出塁率を稼ぎそうだ。
    守備は想定どおりの危うさを露呈している。打球から目線を切って落下地点へ素早く達するという芸当ができないから、ず?と打球を目で追っている。これじゃ衝突のリスクも高い。
    しかし、優勝を狙うには打って打ちまくるしかない。それには外野は金本、マートン、桜井で組むしかない。三人のうち誰かがセンターということマートンになった。
    決して彼は赤星の後釜じゃないんだ。
    ここからは育成と切り替わるまではこの布陣でスリルを楽しもうじゃないの。

  13. 熊虎 より:

    上園良かったですよね(笑)。
    ちょっとボールが高いので疲れで球威がなくなったら心配だけど、キレがありそうなボールの軌道でした。先発として充分な能力があると思います。私は上園じゃなくて石川じゃないの?と思っていたクチですが、リズムは城島に合っていると思いました。
    それにしても昨日の試合は見所満載でしたね。
    マートンは3回の盗塁も7回の長打も10回の敬遠も、実によく効いている。実際に点が入ったのは7回だけだけれども、全ての出塁が後続の後一押しで点に繋がるお膳立てになっている。
    真弓采配もメッセを出して点を取られたことは、ある意味今年一年の戦い方を試すために必要な手順と割り引いて考えるとして、10回桧山の先頭打者起用(その前に投手の打順がらみで7番に投手が入っているし)でヒット。本当は大阪ドームのつまらないエンタイトルヒットでなければ代打葛城のポテンで桧山の代走の藤川がホームを突いてサヨナラだったし、犠牲フライが期待できる2番関本が10回の打席にあわせて投入されているし、結局点が入らなかった10回は監督として最良の手を尽くした結果のことなのでベンチに対する評価は『最高に惜しい』と思いました。
    開幕2連勝。しかも去年までのパターンを打破しての強いチームの勝ち方で勝ってきているし、去年までのヒーロー達も問題ない動きをしている。後は、真弓さんの2勝一敗癖を打破するだけですな。

  14. 拉麺 より:

    残念ながら二勝一敗でしたね・・・
    今日は悪いところが出まくりでしたね。
    HRが桜井とブラゼルに出ましたが、繋がりがわるく散発。
    マートンも桜井も金本も守備面でボロが出ました。
    平野のファインプレーを台無しにしたブラゼルの捕逸も出ました。
    新井さんの貫録ゲッツーも出ました・・・
    まあ今日悪いところは出尽くしたと考えて、明後日のカープ戦に備えてほしいです。
    中継ぎを休ませるためにも、能見あたりに完封してもらわなければ・・・

  15. みかん より:

    デイリースポーツでは城島の一面が多いですね?!