昼大和 夜復興試合

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 能見、岩田、スタンリッジのローテ組が3回ずつ。まだ寒そうな初甲子園ということで、状態云々ではなさそうだったが、ま順調ということで。
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 打線が低調というのもさることながら、ブラゼル、城島、金本、関本と並ぶと、この日の空みたいな鈍重な感じ。今年もタイガースはこんな感じなのかと幾分気が重くなるのは私だけだろうか。
 若くて軽くて速ければいいってものではないけれど、せめて調子を見ながら、戦術を使っていくオプションだけはしっかり準備して欲しいと思う。
 鳥谷の一発は見事。今年はああやってインサイドに張っておいて、ライトスタンドに放り込む打撃をたくさん見たい。まあ、風との相談というのはあるだろうけど。その前の打席なんかも東京ドームなら中段じゃないかな。内角球を、ピタッと定まった素速い軸回転と、インサイドアウトのハンドワークでバカーンとぶっ飛ばす技術。これをマシーンのように繰り返せたらスゴい打者だよな。誰も内角にストライク投げられなくなる。
 大和いいよ大和。2回の2打席目二死満塁でもセンター右への完全ヒット性(陽の好守で中飛)。
 3打席目はセンス良い一塁線セーフティバント未遂(弾みがアンラッキーでファール)、その後粘ってポテン→リードを大きく取って重圧をかけ、速度の落ちないスライディングで二盗成功、投手を揺さぶって鳥谷の2ランを誘発という中身の濃さ。
 そして4打席目はじっくり投手の球を見極めてカウントを作り、フルカウントで粘って、際どい変化球を見切って四球奪取。
 3打席目も良かったが、特にこの4打席目の価値が高い、イイ!バントが出来て、右打ちができて、球数投げさせての四球が取れて出塁率.300越えて、一塁上でプレッシャーをかけまくるのなら、打率は.260でもまったく問題ない。センター守備も本職含めてもトップレベルだろうから、和田・久慈両2番打者コーチは、全力でさらなる成長を加速させるべし。
 3月11日。
 「僕たちは全力でプレーすることで誰かを力づけ、誰かを勇気づけられることを信じ、戦って参りました。それは今年も変わりません」新井プロ野球選手会長の言葉、まったくその通りだと思う。
 自分の親を喜ばすためでも、子どものためでも、大好きな彼女のためでも、チームメートのためでも同じこと。人は自分が好きな誰かに喜んでもらいたくて生きている。それが実感できなかったら、どんなにはた目から「成功者」に見えても、本人の心の中は暗闇だ。
 ひどく辛い思いをして、希望を失った人が、大好きな野球を観て喜んでくれるなら、パワーになれるかもしれない。そんな気持ちを忘れないで今年もプレーしてくれる。誇らしく思った。
 震災直後は「NPB行政」のしくじりもあった。「電力行政」に翻弄される一幕もあった。個人的には、もっと荒々しくあって欲しかったと思っているが、プロ野球はプロ野球としてできる方法で復興へのパワーになったと思う。
 一個人が、物事を動かすパワーになる方法は、3つしかない。「物」=物資・お金を提供するか、「時間」=労力を提供するか、「心」=思いを伝え、他の人を動かすか。前から順に即効性が高いが、持続性のために重要なのは後ろの方。
 行政に問題はあるだろう。でもまずパワーがあって、それを有効に利用する目的で、行政に委ねているというのが順序だ。だから行政の不備を理由に個々のパワーを低下させて良いとはならない。今日で1年だからというのではなく、心を燃やし続けていかないとね。
 即効力というパワーを提供してくれた台湾との親善試合には、感謝と友好を表したいというメッセージがあった。
 選手たちは日の丸を誇らしげに身につけて、自分にできる最良のやり方でパワーを発揮できることを喜んでいた。それはその気持ちを表現し、時間とお金を使うことでパワーになろうと東京ドームに集まった観客一人一人にも言えることだ。
 「NPB行政」も頑張らないとね。どれだけのパワーを委ねられているのかをもっと強く認識して、最大限の出力を目指すのはもちろん、そのパワーをまた源たるファンに最大限環流できるようようにね。
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コメント

  1. いわほー より:

    あれから一年ですね。
    「絆」の言葉も擦り切れて、耳に食傷気味に感じてしまうくらいに人の心はクールダウンしてしまっていないか、と自問自答してみる。
    昨日、復興試合と並行してスコップ団による鎮魂の花火「天国にぶっ放せ!」をUSTREAMで眺めていて、そう思いました。
    復興は緒についたばかり。
    次の一年を見守りたいものです。
    もうひとつ、一年前の震災の翌日、toraoさん交えて「オープンスロピ」を興じたことを思い出しました。
    はじめは躊躇した開催も、実施した後に確信した意義をみんなで分かち合えたんではないかと思っています。
    まずやってみること。それから考えても遅くないんじゃないか。
    震災以後、強くそう思えるようになりました。

  2. おみみ より:

    toraoさん、おはようございます。
    バースさんとお会いになると聞いた頃からサッパリネットを繋げなくなり
    一緒に喜んで涙していたことをお伝えできませんでした。
    本当によかったですね♪
    その後のデイリー紙面も!
    さてあれから一年ですね。
    『誰かに喜んでもらいたくて生きている』
    ストンと心に落ちました。
    そういうことなんですよね。
    野球選手もサラリーマンも同じ。
    特別なこと何も出来ませんが『誰かによろこんで』もらえるように
    精進して生きていきたいと思います。

  3. 虎ねえ より:

    震災後は、1年後にこうして無事でいられるか不安でした。原発事故が痛いですよね。
    星野さんも大変でした。
    阪神の選手達も募金など頑張られました。
    負けてつらい日もあるけど、被災者の方々に比べたらずっとしあわせ。
    自分にできる応援をしていきたいと思います。
    大和はスタメンでお願いしたいですよね。赤星さんの後継者になれるかも。
    金本選手は昨日必死だったのがわかりました。たぶん和田監督は金本選手を毎日起用はしないと思うのでブラゼルも守備の方、頑張ってほしいですね。

  4. 英くん より:

    2011年・3月11日・東日本大震災。
    あの日から、今日で、1年がたち、まだまだ震災の影響で苦しんでいる方が大勢いらっしゃると思います。震災復興は、まだまだ、これからです。
    私も阪神大震災を経験していますが、今回は原発という大変な問題も、かかえています。
    野球など見ている暇など、ないという方も大勢いらっしゃると思います。
    それでも野球中継を見たり、聴いたりしているのは楽しいと思ってもらったり、タイガースの勝ち負けに一喜一憂してもらえれば嬉しいです。
    最後に震災で肉親や親しい方を亡くされた方に、ご冥福を、お祈りします。

  5. 虎ジジィ より:

    大和の活躍は大変嬉しく、いろいろ語りたいけど、今日はやはり「震災」ですね。
    toraoさんは確かナマズ並の予知能力で先に関西に避難されてたので体験してないと思いますが、東京でも本震のあとの余震が何度も何度も続き、めちゃくちゃ不安な時間帯が長かったです。もちろん、家に帰ってテレビで東北の映像を見た時、東京のアレなどは序の口だったと知り心が痛みました。
    あれから一年、「絆」をテーマにしたいろいろな取り組みがありましたが、被災者の中にも我々のような「野球バカ」はたくさんいらっしゃると思うし、プロ野球で元気づけられた方々もたくさんいらっしゃったと思います。
    個人的にも先日不幸な出来事がありましたが、直後に野球の季節(キャンプ)が始まりタイガース情報でかなり元気づけられました。
    昨夜の試合、内容的にはちょっとアレでしたが、新井さんの言葉は十分心に響くものでした。
    改めて「野球の力」を強く感じた一年間になりました。

  6. みっずん より:

    お初です。
    公式で初めてトラオさんの存在を知り、公式の枠を越えた言論を許す球団の懐の深さ、そしてなによりトラオさんの野球への愛の深さ、タイガースへの正しい批評精神(深い愛に基づく)に感服していました。
    きょうのブログ、けさの凡百の新聞紙面よりなにより、ぐっときました。ありがとう。
    これからもときどき、コメントさせてもらいます。よろしゅうに。

  7. 鳴尾浜トラオ より:

    みっずんさん、はじめまして。ようこそお越しくださいました!
    そんなにほめられるとテレます。逆におかしいと思った時は厳しく指摘してくださいね。
    ときどきなんて言わず、しょっちゅう書いてくださーい!